ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

阿寺渓谷 2020年12月8日

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毎年恒例、すんきの仕入れがてらの山歩き。

初冬の阿寺渓谷にて阿寺ブルーに出会う。

(山登りカテゴリに入れていますが今回は散策です。)

 

 

【今回のルート】

阿寺渓谷入り口→赤彦駐車場→六段の滝→赤彦駐車場→阿寺渓谷入り口

■距離 およそ7km

 

【いきさつ】

今年もいよいよすんきの季節がやってきました。

木曽の百田さんのところへすんきの仕入れに行きがてら、天気が良ければちょこっと山を歩くのがいつもの流れ。

更に今回は中川村のたろう屋さんに百田さんをご紹介した経緯もあって、「よかったら一緒にどうですか?」とお誘いしたところ快くOKを頂戴したのでした\(^^)/

仕入れがてらの山歩きはどこがいいかなと考えていたら、たろうさんから「水の綺麗なところに行きたい」とリクエストがあり、もしかして阿寺渓谷かな?と訊いてみたら大当たり!

たろうさん&ゆめひなさん、そして今回はなんと愛犬のモモジくんも一緒に、にぎやかなのんびり散策と相成りました。

 

【本編】

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朝8時過ぎ、出発前に我が家の駐車場から。

しばらくお天気のいい日が続いていたけど夜の間に山では雪が降ったのかな?うっすらですが前日より白くなっていました。

 

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そしてぴーっと山の反対側へ車を走らせ、大桑村にある阿寺渓谷入り口に到着\(^^)/駐車場からは中央アルプスがよく見えていました。正面にドドンと見えているのが三ノ沢かな?

我が家は山を挟んでちょうど向こう側になるんですよね~こちら側から見る中央アルプスも素晴らしい。

 

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渓谷の入り口には色々な案内板が。

 

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左上の丸が現在地。

右下にあるキャンプ場までの距離はおよそ6.3km。

季節が良ければそこまでの往復もいいかなぁと思ったのですが、季節はすでに初冬…日も短いし。ということで今回は真ん中にある駐車場まで(3.3km)の往復にしました。

真ん中の駐車場付近には遊歩道もあるので余裕があればそこも少し歩こうかな、ということで。

 

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さてのんびり行きましょうか~、と出発。

左側を流れる阿寺川を見るともうすでに水がきれい!!

 

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うわー!これはすごい!とみんなそれぞれ写真を撮り、動画を撮り…

「こんな序盤で騒いでたら目的地まで辿り着かないよね?」と話しつつ…

 

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そうは言ってもついつい見とれてしまう。

あ、そんな皆さんの向こうにデカデカと熊注意看板が…。

そうそうここは熊さんの目撃情報がとても多いところ。

熊さんの方が先にお住まいだから当然なのですが。

12月とはいえもう冬眠されているかどうか微妙なところでもありますので、念のためみんなで鈴をジャリンジャリン言わせながらの出発です。

 

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あ、ようやく入り口のゲートが。

 

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左手に美しく澄んだ流れを見ながらてくてくと歩いていきます。

 

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岩の眺めも独特です。

ここ阿寺渓谷は「濃飛流紋岩(のうひりゅうもんがん)によって形成されている」と書かれていたけれどこのゴロゴロしているのもその岩なのかなぁ。

ちなみに濃飛流紋岩非常に硬く風化しにくい性質を持っており、阿寺川に大雨が降っても濁らない特徴があるとのこと。それでいつも美しい阿寺ブルーが保たれているのか~。

 

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道中、山の神が祀られているというので少し寄り道をば。

 

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気持ちのいい森の中、きれいな祠が。

小さな剣のようなものが二本供えられていたのが印象的でした。

 

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川沿いの道に戻って先へ進みます。

面白い形で岩にへばりついた苔を眺めたり、

 

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ちょこっと下に降りてみたり。

 

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「あちこちきれいすぎてこれじゃあ全然前に進めないよね」とみんなで口々に言いながら、それでもぼちぼちと先へ。初冬でこれなら新緑や紅葉の季節なんか大変でしょうね(;'∀')

 

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雨現の滝とな。どこだ?

 

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あれか!!とおーーくの上の方にうっすらと滝のようなものが。

そういえば木曽谷に入ってから道中で水たまりを見かけたから少し降ったんだろうな。「雨現」の名前の通りですね。わずかでも見られてよかった。

 

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ふと見上げると山の濃淡と青空がきれい。

 

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そしてまた見下ろす。緑がかった美しいブルー。

 

更に歩いていくと、これまでより一層きれいなところが…

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わっものすごい透明度!!もしやここが…

 

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狸ヶ淵に到着です(^^)ここ気になっていたんです。

 

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狐ヶ淵とも言われるそうです。

狸や狐がボンッと化けたあと、その化身の「出来映え」を見るためにこの淵を鏡の代わりにしたんですって。確かにこれだけ美しい水面なら自分の姿がよく映りそう。

それにしても面白い伝説ですね。化けて悪さをする狸や狐はいかがなものかと思うけど、「どれどれ」と淵をのぞきこむ姿を想像するとなんだか微笑ましいような。

 

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この淵のあるところは簡単に下りられるようになっていました。

 

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引き込まれそうなほどの青。

 

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元気いっぱいのモモジくん。

ここでは水遊びもしてものすごく楽しそうでした。よかったー(^^)

しっかり堪能したら、先へ進みます。

 

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↑ここは亀石。案内板によるとこれが亀に見えるとのこと。

見え…なくもない、ような気がしなくもない。

 

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更に進むと「犬帰りの淵」に到着しました。ここも気になっていたところ。

 

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おおー!こちらも見事な阿寺ブルー。

 

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なんて美しい…。

 

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名前から、「行方知れずになってしまった犬がここに来ると見つかる」という伝説でもあったのかしらと勝手に思い込んでいたけどそういう話ではないんですね。

昔は猟師たちが犬を連れてこの谷へ分け入り猟をしていたが、この淵は険しい断崖絶壁のため犬は恐がって渡ることができず仕方なく引き返した、と語り継がれている。

 ↑これが正解とのこと。なるほど('_')

 

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犬、ということで記念撮影('∀')

モモジくんもこんな崖は恐いよねぇ…今は橋があるからヒョイヒョイだよ。

 

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犬帰りの淵から少し進めば、真ん中の駐車場に到着しました。

島木赤彦の立派な歌碑があります。

今回、一応ここが最終目的地ではあるのですが…

 

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モモジくんもまだ元気があるみたいなのでもうちょっとだけ先に行きましょうか。

 

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吊り橋を渡って遊歩道へ。

 

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熊鈴をつけてはいたけど、こんなのがあったので一応ガランガラン。

 

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ひとまず六段の滝まで行ってみましょうか。

 

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これまでずっと舗装路を歩いてきたので土の上を歩けるのがなんだか嬉しい。

あ、ケルンも。

遊歩道だから歩きやすいけど、雨上がりだったせいか落ち葉や木の根がちょっと滑りやすいから気を付けなきゃなー…

なんて思いながら歩いていたらながーい金属製の階段が登場。

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滑らないようにゆっくりと…と下っていたら、モモジくんが足を滑らせてしまい悲痛な声が(;´Д`)うわあーごめんね、ここはワンちゃんには歩きづらかったよね(涙)

幸いケガなどはなかったようだけどすっかり意気消沈…

 

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でもなんとか六段の滝まで辿り着きました。

ドドド・・・

 

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わけのわからん写真しか撮れていない(;'∀')

しばし滝をのんびり見つめ、今回はここまでにしようということで遊歩道をあとにしました。モモジくん大丈夫かなと心配だったけど、すぐにご機嫌が直っていたみたいでよかったー(^^)

 

あとは渓谷入り口まで戻るだけなんだけど、せっかくだからここでお昼にしましょうか。駐車場の一画にベンチとテーブルがあったので拝借しました。

 

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私が取り出したのはなぜかみかづきさんのランチボックス!

実は当店の常連様がお土産にくださったのです♪

今回は中におむすびをつめてきました。

 

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たろうさん、ゆめひなさんはおなじみ経木に包まれたおむすび。おいしそう♪

ささやかなランチタイム。外で食べるのはやっぱりいいなあ。

もっとのんびりしたかったけど、午後になり気温も下がってきたのでぼちぼち撤退です。

 

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復路はすっかり日陰になっていて寒々しい…でも時折こんなふうに日の当たるところも。あったかい~~。

 

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帰りになってようやく気付いたけど、ガードレールだと思っていたこれはよく見たら鉄道のレールなんですね!昔の森林鉄道で使われていたものなのかなぁ。趣がありますね。

 

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見上げると朝の雨が残っているのか、枝先がきらきら輝いていました。

 

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そして渓谷の入り口に無事到着です!

午前11時に出発して午後2時の帰還。寄り道しつつおしゃべりしつつ、のんびり3時間の散策でした。

これから冬の雪景色も気になるけど新緑の季節にも歩いてみたいです。

そして真夏のあつーーい時にここへ来たら涼しいだろうなぁ。

秋の紅葉も絶景だろうし… なんだかんだ年中楽しめるのかも。

 

ご一緒してくれたたろうさん、ゆめひなさんも本当にありがとうございました♪おかげでとても楽しい時間でした。

モモジくんもずっと元気にリードを引っ張っていて、楽しんでいたみたいで本当によかったです\(^^)/

また次回の野遊びを楽しみに…フフフ。

 

…そうそう!最初に書きましたがこのあとちゃんとすんきの仕入れに行きましたよー。

また改めてすんきのご紹介もしますね。

最後まで読んでくださってありがとうございました♪