御嶽山を拝むための山散歩。とても気持ちの良い場所でした。
【今回のルート】
王滝村 崩越バス停→分岐→沢渡峠→山頂→ぶなの大樹→分岐→崩越バス停
▲合計距離 7.73km
▲累積標高差 約405m
▲コースタイム 休憩含め4時間37分
【いきさつ】
昨年から時々山にご一緒しているたろう屋さんより「友人からいい場所を教えてもらったので一緒に行きませんか」とお誘いをいただきました。
沢渡(さわど)峠という場所で、正面に御嶽山をどどんと拝むことができるそうです。
昔の御嶽街道沿いにあるとのことですが、御嶽街道というのは福島宿から王滝村を経て御嶽山へと続いていた道。まだ車がなかった時代に人々が歩いた巡礼の道だったのですね。
沢渡峠は遥拝所として多くの人が行き交い、鳥居やお茶屋さんなどがあったとのこと。(※遥拝所…遠く離れた所から神仏などをはるかに拝むために設けられた場所。)
現在では歩く人もおらず、お茶屋はもちろん鳥居もなくなってしまったそうで…。
でも!最近では王滝村地域おこし協力隊の方など地元の皆さんが「御嶽街道をハイキング道として復活させよう」と整備活動をされているんだそうです。まだ作業中とのことなのですが、崩越(くずしごう)地区からのコースがわかりやすいという情報をたろう屋さん伝いに教えていただいたので、早速お邪魔してきました(^^)
【本編】
中央アルプスを眺めながら権兵衛峠を越え、木曽谷へ。
あのきれいな三角は将棋頭山なのかな?
たろうさん、ゆめひなさんと合流して王滝村の現地へ。
崩越バス停近くに車を停めさせてもらい、登山口へ向かいます。
最初は民家の間を抜けていくのですが、可愛い看板をつけてくださっているのでとてもわかりやすい!感謝です。
少し先にも看板が。
雰囲気のある、古い木の橋。
オットがずっと「久々に釣りがしたいなぁ~」を連呼していました。
道沿いにはたくさんの水仙… その中に混じって
あ、福寿草もある!最盛期はにぎやかだったんだろうなぁ。
更に歩いていくと、上の方でなにやら動くものが…
猿だ!4~5頭くらい見えました。
そういえばここへ来る道中に「サルにエサをあげないで」という看板があったなぁ。もちろんあげないけども。山で会う猿は本当にコワイ。
朴の葉らしき大きな葉っぱを踏みしめながら歩く登山道。
まだあまり人が歩いていないルートということで少し不安もあったのですが、ものすごくきれいに整備されていてびっくりしました!
左手には御岳湖。オットいわく「ここから飛び込めそうだよね」。
うーむ確かにそのぐらい近く見える(;'∀')
大雨被害のせいか崩れている箇所もあるので気を付けて通過します。
沢が見えてきました。
…と思っていたらその先に小さな手作りの橋が出現!
わー!!私が非常に苦手なやつ!!
皆さん普通に渡っていたけど私は間違いなく落ちると思ったので、橋を使わず沢幅の狭いところからエイヤッと渡りました(;'∀')ハーヤレヤレ
沢を過ぎたら足元に小さなリンドウが。
あらら可愛らしい。
見上げればツツジのつぼみたち。山はまだ春のはじまりですねぇ。
この辺りから木々の向こうに御嶽山の姿が見え始めました\(^^)/
おお~~~見事!!少し前に雪が降ったのでまた白くなりましたね。
明るい山の中をぐんぐん歩いていきます。
あ、分岐に出ました。
右が沢渡峠へ続く道。
左が二子持へ下りていく道。
そうそう、今回下調べした時に王滝村の皆さんが二子持からのルートも整備されているという記事も見かけました。こちらの方が少し急なのかな?機会があったら歩いてみたいです。
こちらは「春山」に続いているそうなんだけど…
春山ってどんなところだろう?山地図を見るとちょっとしたピークがあるのでそこなのかな。
それにしても、この手作り看板が本当にかわいい(^^)
まつぼっくりのワンポイント。
地図を見るともう少し登りが続いて、そのあとは平らな道になるとか。
頑張っていきましょ~~~。
空が青いなぁ~と見上げてみると… なにやら気になるものが。
あれって熊棚?あんなに高くて細い枝の先にも作るものなの??
周りをぐるっと見渡してみるといくつもありました。
林業関係のお仕事をされている常連様に訊いたところやはりあんな高いところにも熊棚は作られるそうですね(;'∀')すごいなぁ…
オットはオットで「風もないのに枝がいくつも落ちてたからなんだろう?とは思ったんだよね」とのこと。ちょうど熊さんたちがお食事をされたあとだったのかしら。お会いしなくてよかったわ~。
ぐるりんちょの木。時々こういうの見かけるけど面白いですね。
木々の向こう、乗鞍らしき山も見えてきました。
その後、写真がうまく撮れなかったけど更に北の山々も少し見えましたよ。とんがっていたように見えたから槍なんだとは思うけど…多分…。
途中で一か所分岐がありまして、真っ直ぐ行くと沢渡峠、右に行くとブナの大樹を経て山頂に着く道のようでした。
しばし立ち止まって「どうする…?」と考えましたが、ひとまず沢渡峠を目指すことに。
ほぼ平坦で快適な登山道♪
よくここまで整備してくださったなぁ…ありがとうございます。
そろそろ峠かな?と思っていると、
わっ、突然西側が開けた!御嶽ドドン!!
沢渡峠に到着です、お疲れ様でした~~~。
うわ~、話に聞いていたとおりものすごい眺めです。
事前にネットで調べた写真よりすっきりしているような…。
王滝村の皆さんがさらに西側の木を伐採したり枝を払ったりしてくれたのでしょうか?
なんと神々しいお姿なのでしょう。まさに遥拝所ですね。
かつてはここに鳥居が立てられていたのですね。
土台だけが残されていました。
石灯籠や手水鉢が残されています。
この葉っぱは近くの枝を払ったときのもののようで(すぐ近くに木の本体があったけど何の木なんだろう)、最近整備に入られた際に供えられたものなのかな。
さて。お茶屋さんはもう残っていないけど、小腹を満たして一息つくイメージで私たちもお昼を食べましょうか。今回は前日に採ったコシアブラで混ぜご飯を作り、おにぎりにしてきました。ザックの中でちょっと潰れたけど(;'∀')
御嶽山を眺めながら、いただきまーす。
それとここへ来る前に三岳の道の駅で購入した唐揚げとあんころ餅♪
更に、たろうさんがお取り寄せしたタロー屋さんのパン!とっても美味でした♪
美味しいものを食べ、おしゃべりをし、一時間ほどのんびりさせてもらいました。
さて、そろそろ行きましょうか… その前に
もう一度御嶽山と向き合い、じっくり眺めてみます。
少しだけ古の空気を感じられたような気がします。
とても気持ちのいいところでした。またぜひ訪れたい場所です。
さて!目的地には無事辿り着いたわけですが、このあとどうしましょうか?
来た道をそのまま戻ってもいいのですが…
峠から上に登っていくと山頂とブナの大樹があるとか。
相談したところ「せっかくなので行ってみましょうか」ということに\(^^)/
これまでずっと緩やかな道でしたが、地図を見るとこの辺りだけ急登。
確かに… でも今日初めての急登ということでちょっとだけウハウハしちゃいますね。
尾根に出たところで辺りをキョロキョロ。
まだ山頂ではない…よね?これもブナの大樹ではないよね?(明らかに枯れてるしね)
更にもうひと登りしたところにこんな基準点(?)が。
これかな~?と思わずタッチするオット。
しかし地図を改めて見てみると「違う!まだ先だ!」
尾根を歩いていくとねじれて不思議な形になった木が。
形だけ見ると諸星大二郎の花咲爺論序説を思い出すな…。
いよいよこの上が山頂か。
たろうさん、ゆめひなさんに「今度こそ最後の登りですよー」と声をかけながら登っていくと…
あ、あった、三角点\(^^)/
標高は確かここで1293mだったはず。
特に眺めがいいわけではないこの場所。
木々の向こうには御嶽山がちらり。
そして少し奥に入ってみると…同じく木々の向こうにチラリ程度ですが中央アルプスの山々が見えました。
展望はなくとも、この辺りはとても気持ちの良い尾根でした。
ルンルン気分で歩けますよ~。
ところでブナの大樹はどこなのかな?と話していると、突如前方に…
ひと目で「これか!!」とわかるほど大きな大きなブナの木が現れました。
うわ~これは本当に立派な木だなぁ。
ブナの木って佇まいがとてもいいですよね。
ここは峠までの道中もブナやミズナラなど広葉樹が多く、それらを眺めながら歩くのも楽しかったです。熊さんにとってはとても良い環境ですね。食料はあるし人がほとんど来なくて静かだし。(今回は私たちがお騒がせいたしましたm(__)m)
無事に山頂を踏み、ブナの木にも会えたということであとはサクサクと下っていきましょう~。
おや・・・?
なんだこの道は・・・
ただひたすらにまっすぐな下り道!!
まっすぐすぎて北海道にある道みたい!(行ったことないけど!)
転んだり滑ったりしないように気を付けて~。
下りきったところで元の登山道に合流しました!
分岐にはこの看板を設置してくださっているので、登りで使いたい場合でもわかりやすいですよ~。
ではでは、また御岳湖を眺めながら下っていきましょう。
歩いていたら後ろからオットに「あれ?ツツジが咲いてるよ!」と呼び止められました。登りで見たときはつぼみだったのが開いたのか?それともまったく別のツツジかな?(;'∀')恥ずかしながらこの場所だったか記憶があいまいで…。
どんどん御岳湖が近くなってきた。
この崩れたところだけちょっと気を付けて。
民家の近く、木の橋のところまで戻ってきました。
昔の車は可愛らしいから、こんなふうになっても絵になりますよね。
ジブリの世界みたい。
下りでもまた福寿草の写真を撮ってしまう。
可愛らしいイチリンソウ。
ネコノメソウ?
エンレイソウも!
そして無事に登山口まで戻ってきました~\(^^)/
お疲れ様でした!
あまり情報のない山道で少々不安もありましたが、まさかあんなにきれいに整備してくださっているとはm(__)m本当に大変な作業だと思います…ありがとうございます。
また別のルートや違う季節にも歩いてみたい、気持ちのいい山でした。
教えてくれたたろうさん、ゆめひなさんもありがとうございました♪