ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲西岳(2,398m)・編笠山(2,524m) 2022年8月8日

真面目に(?)トレーニング登山の巻。

 

 

今回のルート

富士見高原P→不動清水→西岳→青年小屋→編笠山→盃流し→富士見高原P

▲合計距離 11.5km

▲累積標高差 1308m

▲コースタイム 8時間15分(休憩含む)

 

いきさつ

前回の双六岳山行で数か月ぶりにテン泊装備を背負い、なかなかにヘロヘロになった私。やっぱりトレーニングが必要だな…ということで今回はテン泊装備を背負っての日帰りハイクをすることにしました。

さてさてどこへ行こうか。いくつか候補が挙がりましたが、南八ヶ岳でまだピークを踏んでいない西岳に決定\(^^)/富士見高原の駐車場からぐるっと周回コースで行ってきます。

 

本編

6:14 富士見高原の登山者用駐車場から出発します。北アルプスの駐車場争奪戦が嘘のような空き具合。ほっとしますね。

他の方の山行記録をいくつか拝見しましたが、この辺りは分岐が多い上に伐採作業中で通れない道もあるらしく「ちょっと迷いました」という書き込みも。気を付けて行こう。

まずは不動清水を目指して、看板の通りに…。

うむ、ここは左。

確かにこの辺りで若干「??」となりましたが、足元に進路と書かれた小さな看板が。

五叉路に着きました。

ほんと、すごい分岐の数(゜゜)行きは不動清水経由なので左から。帰りは盃流し経由なので向こう側から来るんだな。

不動清水に到着。ここのお水も気になったけどまだボトルがいっぱいなので汲まず。それよりも…

肩のベルトが痛くて痛くて(T_T)背面長が合っていないようなのでベンチをお借りして調節をば。

実は今回のザック、初めて背負うものなのです。普段テン泊の時はオスプレーのオーラAG50なのですが、マットを半膨張式に買い替えた結果ザック内に収納することになったので50Lだとかなりキツキツで。もう一回り大きいのが欲しいな、でも4~5万円は痛いな…と思っていたのです。

そこで利用したのが某フリマアプリ(回し者みたいになってしまったけど違いますからね)。メーカーは同じオスプレーがいいなと思ってしばらく探していたら、古い型のエーリエル65を発見。じりじり値下がりされていくのを眺めていたら…なんと送料込みで三千円台まで下がったので勢いでポチっと!10分の1以下の価格ですよ(;'∀')

中古だし試着できない不安はあるけど、この値段なら最悪防災グッズ入れにしようと思いまして…。

家で背負ったぐらいでは合っているのか合っていないのかわからないので、ひとまず日帰りの歩荷トレで使おうということで背負ってきたのでした。背面長を少し調節したら肩の痛みがなくなってひとまず安心。でもフィット感は断然いつものオーラの方がいいなぁ…さすがにAG(アンチグラビティサスペンション)は強い。

では気を取り直して先へ進みます。日が当たらないうちはなんとなく寂しい道だなぁと思っていましたが…

わ、森に朝陽が射しこんできた…

明るい、嬉しい\(^^)/途端に元気が出てきます。

しばらく平和な道が続いていましたが、段々と登りがきつくなってきました。植生も変わって八ヶ岳らしい雰囲気に。

時々立ち止まって周りの景色を眺めながら。

小広場というところに出ました。

はい、きちんと整えて登ります。

この辺りはシャクナゲロードなんですね。ほんのちょっとだけ終わりかけのお花がありました。満開の時に来たらきれいなんだろうなぁ。

深くてやわらかい緑色の苔。

さて頑張ってもうひと登り。

おや、先が開けてきた…?

おぉ、ここは…

お花畑だ!!\(^^)/

たくさんの種類のお花が咲き誇っていましたが、中でも一番多く見られたのがこのイブキジャコウソウ。紫とピンクの中間のような可愛い色、小さくてちまちました姿が素敵。

ぱっと見は地味な風景に感じますが実際はとても華やかでした。

オトギリソウもわんさか。

おお~きれいなかたちの編笠山もばっちり見えています。

でも周りからはもくもくとガスが湧いて… そのうちに飲み込まれそう。

9:23 西岳登頂!

今回テン泊装備なのでしっかり時間をかけて登るつもりだったけどコースタイムを結構巻いてる…?私もやればできるじゃん。でもあんまり調子に乗らないようにしないとな。

権現岳方面。今回は登らないけどまた行くからね~。

山頂の石碑。〇見大菩薩…といえば妙見様?

お地蔵様らしき像も。お顔がない(+_+)

わ、今シーズン初めてお目にかかりましたマツムシソウ。ひらひらと優雅なお姿で素敵です。

ここから青年小屋を目指すわけですが…あ、登山道らしきものが見えています。あそこを歩いていくのか。

歩き始めは細くて急な下りだったものの、次第に平和な道になっていきました。

たくさん見かけたイチヤクソウ。最近オットはこのお花のファンになったらしく、一生懸命写真を撮っていましたよ。オサバグサのようなひっそり加減が可愛い。

マイヅルソウゴゼンタチバナなどの葉っぱもわさわさ。

静かで平和な森だ…。

途中に開けたところがあり、権現の姿が。猫耳になっているけど二つのギボシが見えてるのかな?

編笠山も。美しい形。

そろそろ水場かな~という頃、突然目の前に崩壊地が。そういえば水場付近が崩れたという情報をネットで見たっけ…。

大きく崩れてしまったんだな…。

登山道脇にはたくましく咲くアキノキリンソウ

10年ぶりに訪れた乙女の水。水場が無事でよかった。

ありがたく汲ませていただきます。相変わらず美味でした。

ふと横を見たらカニコウモリさん。こんにちは。

ヤマハハコもモコモコしているな~なんて思いながら数分歩けば…

青年小屋のテン場に着きました。思い出深いテン泊デビューの地。

そして遠い飲み屋こと青年小屋。

あ、赤ちょうちんがきれいになってる!と思ったけどそういえば去年通過した時には既に新しいのになっていたっけ。

手ぬぐいを買うために中へお邪魔しま~す。正面にある「雨ニモマケズ風ニモマケズ」ののれんがとっても素敵なんだけどこちらは品切れだそう。

小屋の方を呼ぶためのベル。用事によって鳴らす回数が違うの、面白いですよね。

※写真は帰宅後に家で撮りました。

無事に3枚の手ぬぐいをゲット\(^^)/「山に来た記念に」「手ぬぐいが好きだから」「なるべく山小屋にお金を落とそう」など様々な理由でついつい買ってしまいます。我が家の手ぬぐい用引き出しは飽和状態…。

お買い物も無事に済んだので、小屋近くのベンチをお借りしておにぎりタイム。これから頑張ってもうひと山越えますか~。

出発前にせっかくなので新ザック(中古だけど)をカシャッとな。今回は1泊2日を想定したパッキングなんだけど65Lだとさすがにデカくてスカスカ(・・;)でも何度か使って慣れておかないとなぁ。

さてさて休憩を終えたので編笠山に向けて登ります。

この岩ゴロが大変なんですよね~でもまぁ三度目の山だから、と気楽に出発したものの… あれ?なんだかものすごく背中が振られる…!?めちゃめちゃ怖い!!!

岩稜体を登り切ってゼーハーの図。ザックをちゃんと合わせられていないのか?それとも単純に重さのせい?容量のわりにスカスカパッキングでバランスが悪いせい?…足場の悪い岩から岩への移動がこんなに怖く感じたのは初めてでした。これはいかん。なんとかしなければ。

ひとまずここからは樹林帯になるのでひと安心… とはいえ結構急なので疲れることは疲れるのだけど。

11:45 編笠山山頂に到着~~~。過去2回は文句なしの晴天だったけど今回は驚きの白さ…!!風も強くて寒い。

山頂の一画、岩の隙間で小休止したらすぐに下り始めます。

下りもまたエライんですよね…

でも登りよりはマシだったかも。

ガスガスの中でも見つけやすいキッパリハッキリマーキング。まるで空に伸びるような矢印だな。ファミコン時代のシンプルなゲームでこんなの見た気がする。

無事にゴロゴロ岩々ゾーンが終わって樹林帯に突入です。ほっとしたけれどなかなかの激下り。木の根に足を引っかけないように気を付けねば。

おお、足元には小さな秋。

ちょっとアスレチック感。

かと思えば清々しい苔の森。

色々な表情が見られて楽しいルートだなぁ。

そうそう、この木の枝がものすごかったです。写真に納まりきっていないけど右の方へずーっと伸びていました。生命力つよし。

道中はいくつも立てられたこの看板が導いてくれます。目安になるのでとても助かるのですがなかなか標高が減らないんですよね…「まだ2000あるの!?」と言いながら歩いていました(;'∀')

木々の緑と光に励まされつつ、ぼちぼち行こう…。

おや、途中でこんな看板が。右へ下りていくのかな…?

一応テープはある…けど。ルート上で唯一分かりにくかった場所です。そういえば他の方の山行記録を見ていても「河原を渡るところで迷った」という書き込みがいくつかあったっけ。

河原というのがここのことなのかな。確かに一見すると「どこをどう行けばいいんだろう?」でも一応道はあるので…

このロープに沿って下りていき、

ここを渡るのかな…?と向こう側をよく見てみると、

あ!マークがちゃんとあった!!良かった~。

ほっとしてずんずん進んでいきます。あれ、そういえば山頂はあんなに真っ白だったのに下りてきたら夏空ですね。あちぃあちぃ。

またごちゃっとした分岐(;'∀')ここが盃流し入口なんだ。さっきの涸れた沢のところが盃流しだったのかなぁ。帰りは不動清水に寄らず登山口を目指します。

日が照りつけて暑い~でももうちょっとでゴールだ。

五叉路まで戻ってきた!

登山口へ向けて歩く途中、森の奥にひらひらと舞う姿… アサギマダラだ!こんなよくわからない写真しか撮れませんでした(;'∀')でも会えて嬉しかった~~。

そして登山口に到着。ここから更に舗装路を歩いて…

14:31 駐車場へ無事帰還しました~~\(^^)/肩も足も痛い…でもとても良いトレーニングになりました。これからテン泊シーズンが終わっても時々は重い荷物を背負って歩かなきゃな…。

温泉に寄ってさっぱりしたあとは…

またここ!?というくらいいつも同じラーメン屋さん(;'∀')つい寄ってしまうんですよね…。今回はバターコーン。美味しくいただきました。

今回も長々と書いてしまいましたが読んでくださりありがとうございました。