ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲焼岳(2,393m) 2022年8月23日

雨の日に異世界へ迷い込んだような山行でした。

 

 

今回のルート

新中の湯登山口P→焼岳北峰※ピストン

▲合計距離 7.6km

▲累積標高差 916m

▲コースタイム 5時間15分(行動4時間41分+休憩34分)

 

いきさつ

お盆明け。山に行きたいけど体も疲れているので日帰りでさくっと登れるところ…と考えていたときに思い付いたのが焼岳でした。

いくつかのコースがあるようですが、新中の湯登山口から入るのが一番お手軽そう(登山口まで車で行ける&登りCT3時間ほど)だったのでこちらを選択。

ただ、お手軽とはいえ焼岳は活火山。実際に今年7月頃までは噴火警戒レベル2になっており立ち入り規制が行われていました。現在は警戒レベル1に下がっていますが、安全のためにヘルメットの持参がすすめられています。

御嶽山のこともあったので火山に登るのはドキドキしますが…何事もないことを祈って。いってきます。

 

本編

朝6時頃駐車場に到着。人気の山だからもういっぱいかな~どうかな~…と若干不安に思っていましたが、見事に満車!さすが北ア…。数分先へ進んだところの路肩が空いていたのでそちらへ停めさせていただきましたm(__)m

6:18 出発します\(^^)/

まずは樹林帯歩き。若干急なところもあったような気がするけど全体的に歩きやすかったです。

少しだけ岩々。

朝ごはんが軽めだったので、一時間くらい登ったところでおにぎり休憩をば(もう既に形が崩れている…)。

今回お天気が微妙でして…午前中は曇り、そして午後は雨の予報。そのため「バーナーを使って山ご飯を!」というのはやめていつものおにぎり作戦にしました。一人につき4個のおにぎり。あとはおやつと行動食をいくつか。

食べている間に前を通っていった女性二人組と少々会話を交わしましたが、やっぱりみんな気になるのは天気の話題。「雨に降られないで済むといいですね~」と言い合いました。

おにぎり補給したのでまた歩き出します。ガスってもやもやな風景ですが、ちょこっと紅葉が見られて嬉しい。

少し景色が開けてきたな~。でも前方は真っ白です。

オヤマノリンドウかな。きれいな色。

おお、ゴツゴツの山塊が…!!感激したものの残念ながらこの辺りから雨が降り出しました(;´Д`)小雨程度だったのでレインウェア着ようかどうしようか迷ったけど…これは「面倒くさがって後悔するパターンだな」ということで今回はさっさとレイン上下+ザックカバーを取り出しました。

斜面は夏の終わりのお花畑。

道の様子がだいぶ岩々になってきました。

ものすごい異界感でござる。

あやしげな山(岩?)のシルエット。あの辺りが山頂になるのかなと思うんだけどよくわからない…。

それにしても。私は10年ほど前に購入したピンクのレインウェアをいまだに使っているのですが、今時こんなに上下派手な姿になっているのは私ぐらいでした…。完全に「2010年のヤマケイから飛び出してきた人」と化していますね。(どうでもいいけど上の写真の私はなんでこんな姿勢になっているんだ…ズボンがずり下がってるのか?)

すれ違う方全員が落ち着いた色味のおしゃれなウェアで、一見「あれ?この人レインウェア着てないな」といった感じ。私もそろそろ買い替えを検討しようかな…。

雨はずっと降りっぱなしだけど、幸いなことに小雨程度の弱さ。そして風はなし。

ぼんやりとした岩の風景。こんなお天気だけどついつい「おぉ~すごいな」と呟いてしまう。晴れていたらもっととんでもない眺めなんだろうな(゜゜)

そういえば山頂に近づくにつれてどこかから「ゴー…」「シューシュー」という妙な音が響き渡っていました。まるで沢の流れの音のような…。近くにガスの噴出口があるのかな。

もう少しで山頂のはず。最後は完全に岩々の登山道。

なんだか赤岳の山頂直下を思い出すような風景。

焼岳小屋との分岐を過ぎて…

上に人影が!きっとあそこが山頂だ。

カメラがぼやけてなんだかやばいことになってきたけど頑張ってくれ~。

8:56 焼岳山頂に到着しました~\(^^)/可愛い看板だわ。

雨は止んでいたけど景色は何も見えず。下の方からシューシューという音だけが聞こえていました。

そしてすごい硫黄臭…完全にゆで卵のにおいですね。そんなにおいの中でおにぎりをむしゃむしゃ食べてまいりました。エア卵ごはん(あ、卵ごはんの卵は生か…)。

相変わらず雨は降ったり止んだりで展望ゼロのため、さっさと下ることにしました。

うおー岩が変色してる。

ふと見上げると、黄色く変色した部分もありました。

そして登りの時にはシューシューという音しか聞こえていなかったのですが、下りの時に「あそこがガスの噴出口なんだな」というのがわかりました。

更に少し下ると、正面にぼんやりと尖った山の姿…登りでも気になっていたけどここが南峰なんですね。

焼岳は南峰(2455m)と北峰(2393m)からなる双耳峰で、先程登頂したのは北峰になります。南峰の方が標高が高いのですが現在は立ち入り禁止となっているそうです。

ただ「積雪期は登ることができる」と好日山荘の登山レポートに書かれていました。噴火レベルどうこうの理由ではなく、岩がもろくて崩壊の危険があることから無雪期は立ち入り禁止なのだそうです。

積雪期かぁ… ピッケル&アイゼン装備の山は私たちには無理だから、南峰に登る機会はないだろうな。でも次は晴れた日にしっかりと全貌を拝みたいわ。

南峰を眺めている時、西側にある火口湖がほんのうっすらとだけ見えました。これもまた晴れていれば絶景なんだろうな~!また必ず来ます。

ではでは、下りましょうか。

ここまで降ったり止んだりでしたが、下山中はずーっと雨でした。

でもしっとりツヤツヤの植物たちが可愛いな。…ん?

なんだこのキノコ!可愛すぎる。見た瞬間思わず「これチョコあ~んぱんじゃん!!」と口走ってしまいました。今度スーパーで見かけたら買おう。久々に食べたくなってしまったわ。

あと、とても可愛くてうっとり眺めてしまったのはこちらの実。なんのお花のあとなんだろう…。ナルコユリとかアマドコロとかそういう系統のようにも見えるけど。実を単体で見るとサクランボみたいですね。

しっかり雨に降られた登山は久しぶりだったけど、行ってみて良かったな。

そしてこんな天気なのにまだ続々と登ってくる人がいるのにはびっくり(まぁ私もその一人ですが…)。さすが人気の山ですね。

火山に登るというのはやはり内心ドキドキですが、またぜひ訪れたい山になりました。

 

おまけ。

下山後はいつものハルピンラーメン…ではなく久々のテンホウ。ごちそうさまでした\(^^)/