ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲越百山(2,613m)・南越百山(2,569m) 2022年9月26-27日【前編】

3年ぶりのコスモへ。

今回のルート

1日目:ゲート手前P→越百山登山口→越百小屋→越百山→南越百山→越百小屋(宿泊)

2日目:越百小屋→越百山→越百小屋→越百山登山口→ゲート手前P

▲合計距離:22.3km

▲累積標高差:2324m

▲コースタイム:1日目 6時間41分+休憩 2日目 5時間8分+休憩

 

いきさつ

9月下旬というと、我が家にとってはそろそろ山でのお泊まりラストチャンス。今年は北アルプスばかり行っていたので中央か南に行きたいな。3年ぶりに越百に行こうか、それとも黒戸尾根に初挑戦しようか。

…そんなことを考えていたある日のこと、ちょうど越百小屋のタマさんがご来店!しかし三連休の混雑時で蕎麦は既に完売…!(T_T)タマさんは「いいのよ突然来ちゃったんだから、また来るね!」とお帰りになり…しかも私はお土産だけ図々しく受け取ってしまって…

これはいかん、申し訳なさすぎる。9月末の山は越百に決定だ!!

ということですぐに宿泊の予約を入れた私たちでした(;'∀')平日なので空いていてよかった~。

本編

6時半頃、駐車スペースに到着。相変わらず以前の駐車場までは入れないので、今回も伊奈川ダムの下にあるゲート付近に車を停めます。

朝から素晴らしい青空。越百では毎回雨に降られているけど、今回は大丈夫かな。

ゲートには摺鉢窪の情報が。今回はそちらへ行く予定はないけど、麓の町民としては心配な問題です。

7:00 ワープゾーンのようなゲートから出発\(^^)/

早速現れるこのトンネルはいつも心細くなるな…。

ダム横を通過。奥にある施設から「ばえっっくしょい!!」とバカデカくしゃみ音が聞こえてきて思わず笑ってしまいました。朝から元気ですね…!

いつ見ても美しい越百ブルー。いや、伊奈川ブルー?ブルーというよりグリーン?まぁいっか。

2018年の土砂災害の爪痕はいまだに残っています。でも災害直後に見たあの風景と比べるとものすごくきれいになりましたよね。おかげさまで安心して歩けますm(__)m

でも下から歩くと林道歩きが本当に長いのですよね…。まぁ時間はたっぷりあるから焦らず行こう。

印象深いあの巨岩。なぜか心の中で桃太郎岩と呼んでしまいます。確か瑞牆山にありますよね、パカッと割れた大きな岩。あれよりは小さいけど(多分)川上からどんぶらこ感が桃太郎を連想させるのかなぁ。

林道脇にはダイモンジソウ。

わ、朝陽が射し込んできた。元気が出ますね。

福栃橋までやってきました。そうそうこの手前に越百小屋の車の駐車スペースがあるのですが、ちょうど伊藤さんがいらっしゃいました!荷上げのため、車に積んでいた荷物を取りに下りてこられたそう。朝早くからお疲れ様ですm(__)m

僕はゆっくり行くからお先にどうぞ!と言われ、それじゃあ…と先に登らせてもらうことに。何かお手伝いできることはないものだろうか、と思うのだけど…素人が変に手を出したところでかえってご迷惑になるのかしら(・・;)難しい

お久しぶりのKOSMO!

8:17 駐車スペースから1時間以上の林道歩き。ここからようやく登山道に入ります。

土砂崩れで元の登山口は通れなくなってしまったので、山の斜面に新しく作られた登山口から登っていきます。

そうそう、この尾根の感じ。越百への道といえばこの印象です。

イワウチワの群生。

初めてここを歩いたのは2010年5月のこと。イワウチワの花が見たかったのと、訳あって「おこじょ平」に行きたかったのでした。当時は山登りの経験も浅く、8合目以上は残雪がある時期だったので、その手前までの日帰り登山に留めたのでした。

マイヅルソウの葉っぱもちまちましていて可愛い。

10年以上前からずっとある看板と、

リオちゃんが新しく作ってくれた看板が混在していて楽しい。

光が降り注ぐ静かな森を黙々と歩けば、

おこじょ平に着きました。せっかくなので小休止しておにぎりタイムをば。

その後も黙々と登ります。展望がほとんどない樹林帯の中ですが、

展望台の看板がある辺りは、

少し開けていますね。それにしても展望台の看板は「←」というふうに左の方を指しているように見えるのですが、どこが展望台なのかいまだによくわかっていない私です(;'∀')

頭上は真っ青。立ち枯れの木々の佇まいがカッコいいなぁ。

更にもうひと登りすれば…

上の水場との分岐です。小さな広場のような場所で、いつもここへ来るとほっとします。

こんにちはヤマハハコ。そういえば過去2回ともここで雨に降られているんですよね…今回はさすがに大丈夫かな。

休憩する前に水汲みに行ってきましょうか。何気にこの水場の看板も好きなんですよね。後ろの風景も込みで好きな雰囲気です。

足場が狭いので、オットにボトルを渡して汲んでもらいます。

中央アルプスの天然水。キンキンで美味しい~~。

水場の周りは植物たちの宝庫。この可愛い葉っぱは「クロクモソウ的な何か」と雑な覚え方をしている私ですが、合っているかもしれないし違っているかもしれません…ちゃんと調べてみなければな…。

ちょっとわかりにくい写真ですが、このホワホワたちはカニコウモリ。

さて!水も汲めたしおにぎりも食べたし、再び出発します。

時折展望が開けるところもありますが、

基本的にはまだまだ樹林帯。それにしても…

今まで何とも思っていなかったのですが、今回は「この登山道ってこんなにワイルドだったっけ?」と感じてしまいました(;'∀')今年は北アルプスの中でも歩きやすいと評判の道ばかり歩いていたからかな。短い足をなんとか持ち上げ、段差を越えていきます。

時折、植物たちに励まされながら。紅葉したゴゼンタチバナ可愛いねぇ。

あれ?こっちもゴゼンタチバナだと思うけど、ひとつ前の写真と随分印象が違う(*_*)現地では何の疑いもなかったはずなのになぁ。後から写真を見返すとちょっと自信が…。でもどっちもゴゼンタチバナですよね…多分…

気を取り直して進みましょう。木々の向こうには御嶽山の姿が見えてきました。

ややっ、中央アルプスの他の山々も…!いつもこの道を通る時は雨だったので、この眺めはお初であります!おぉーこんなふうに見えるんだ~!!(でもどれが何の山なのかわからない…南駒?奥は空木?)

前方に見えてきたあの美しい山はもしや越百…!?

歩きながら「こんなふうに見えるんだ!」と何回連呼したでしょうか(;'∀')この後の眺めも期待できそうだな~。

キツかった登りが終わり、登山道が下りはじめました。小屋はもう近いぞ~。

木々の間から… あっ、見えてきた!

12:14 3年ぶりの越百小屋\(^^)/…と、その奥には越百の山頂が…!!

おおお~~~!こんなにばっちり見るのは初めてだわ(T_T)感激

その奥は南駒かな?今日は本当に最高のお天気です。

小屋に入る前にパシャパシャ撮りまくってしまったわ。青空に小屋の赤い屋根が映えますねぇ。

中に声をかけたらタマさんが出てこられて、このご時世ということもあり外のテーブルで受付をしてもらいました。

タマさんと伊藤さんへのお土産は、仙醸の『こんな夜に』とチョコのお菓子。先日ご入店いただけなかったのにお土産だけを受け取ってしまったお詫びも兼ねて(;'∀')静かな時間にゆっくり味わってもらえるといいな~。

一通りおしゃべりを楽しんだあと、ひとまず山頂まで行ってくることにしました。

今回は縦走じゃなくて越百山だけを目指すので時間はたっぷりあります。そこで、越百山のすぐ隣の南越百山まで足を延ばしたいと思っていました。でも南越百への道は「ものすごい藪漕ぎだよ」という話を以前から聞いていて…実際どんな感じなのかな?とタマさんに尋ねてみると、

「うーん… 藪漕ぎといってもルートはわかりやすいし距離も短いから大丈夫だと思うよ。普段きれいに整備された登山道しか歩いたことがない人にとってはかなり大変みたいだけど」

とのこと。

それなら私たちでも大丈夫かな。では荷物を置いたら早速出かけよう\(^^)/

12:41 アタックザックに替えて出発。我が家はモンベルのバーサライト15を使っています。とても軽くてコンパクトになるのは良いのですが、ちょっと長い山行になると容量が足りなくて(・・;)昨年三伏峠から塩見へ行った時は防寒着と水と食料でだいぶパンパンになってしまいました。一回り大きいのを購入して、山行によって使い分けするのがいいかなぁと考え中。

今回は小屋から山頂までが一時間程度なのでこういう時にはちょうどいいんですよね。

少し登ったところにあった看板。初めて見るような気がするけど今まで気付かなかっただけかも。

黙々と歩いて樹林帯を越えます。見上げれば青空!

おぉーーー正面に見えるあの尾根は南駒から木曽側へ下る北沢尾根かな。実は今回、越百→南駒→北沢尾根で下山の周回ルートも候補に挙がっていたのです。ただ北沢尾根はルートがわかりにくい上に急峻な岩場のあるなかなかの難コースだというのを聞いていて('_')2年ほど前の某山雑誌に載っていたグレーディングでも、黒戸尾根を抑えて越百南駒周回がトップクラスの難易度で表示されていたのです…。

でもタマさんに「実際どうなんですか?」と訊いてみたら「え~~黒戸尾根の方がよっぽど大変だよ~!!」とのことでした(;'∀')じゃあ大丈夫か、とは気軽に言えませんが次は挑戦してみたいな。もちろん黒戸尾根も。

そんなことを考えながら高度を上げていきます。越百山頂がだんだんと近づいてきた~。

振り返れば御嶽山

もうちょっと。青空が眩しい。…そして暑い!無風!

山頂の向こうの砂浜がとてもきれい。遠目で見る分にはいいけど、仙涯嶺までの縦走路にあるザレたトラバースでちょっと怖いところがあった記憶。

イワツメクサこんにちは。

私のお気に入りの道標が見えてきた。

この辺りに来るとどうしても聖闘士星矢ファミコンソフトのBGMが脳内で流れて止まらないんですよね… セブンセンシズを越百…もとい、コスモとライフにかえてたたかうのです。

いつも休憩するポイントの岩たちも相変わらず良い佇まい。

13:29 そして越百山登頂~~\(^^)/

オットの「おおぉ~!!」という声に振り返ると、眼下に広がる飯島町、そして正面には南アルプス

塩見の右側からは富士山の姿も。

私たちが暮らす田切方面。仙丈、甲斐駒、鋸といういつもの山々が見えるとほっとします。

正面には白根三山。

荒川三山、赤石、聖方面もずらり。

振り返れば堂々とした佇まいの御嶽山

遠くに八ヶ岳

近くには仙涯嶺のゴツゴツ。

右手にはお隣の南越百。ゆったりとした美しい山容です。

いやあ、ずーっと眺めていても飽きない景色ですね。

前回来た時も晴れていたんだけど、早朝の真っ暗なうちに越百を通過してしまったので下界の様子はわからなかったのです。今回は良い日に登ってこられたなぁと感激しっぱなしの私たちでした。

それじゃあちょっとお隣まで足を延ばしてみましょうか。まずは砂浜のように美しい斜面を下って…

あれっすぐにオットの姿が見えなくなった!(;'∀')早速藪漕ぎゾーン突入です。

奥念丈や安平路方面のイメージで笹の藪漕ぎかと勝手に思い込んでいたけど、ハイマツがうるさい感じなんですね。タマさんの言っていた通りルートはしっかりわかるから大丈夫そう。ただ雑に歩くと飛び出た枝に足を引っかけそうだから慎重に進んでいきます。

途中、ぽこっと開けたところに出ました。

チングルマの小さな群生がかわいい。

あ、これはもしやシオジ平から入る中小川ルートの…。へぇ~ここに出るんだ!

中小川ルートは数年前から通行止めになっているので、ここから見ても既にジャングルのよう。でもとても良いルートだったそうで今でも通う根強いファンがいるそうですよ(自己責任の世界)。「あのルート好きで時々行くんだよ」という方に少なくとも二度お会いしたことがあります(;'∀')人並以上の技術体力とルーファイ能力がなければとても登れないですよね…みなさんすごいな。

山頂までもうちょっと。頑張ってハイマツの海を漕いでいこう。

タマさんから「最後の最後はシャクナゲがちょっとうるさいけど、そこを抜けたらもう山頂だよ!」と教わったのがここのことかな。よいしょっと藪を抜けると…

おおおーーー!!!突然開けた!!

広い、ただひたすらに広い(゜゜)こんなところがあったのか…!!

広すぎてどこへ向かったらいいかわからずキョロキョロ。あ、あそこが山頂みたい。

標高だけキッパリハッキリとした山頂標識みっけ。ちなみに越百山頂からは大体20分ほどの道のりでした。

誰もいないうちに(これから来そうな気配もないけど)記念写真をカシャッとな。タイミングがずれてオットが微妙な恰好をしている…。そして私は越百小屋Tシャツを強調しているつもりだけどこれだけ遠くては何のことやらですな。

さてさて、天気もいいのでのんびりさせていただこうかな。アタックザックから取り出したるは、タマさんが貸してくださった保冷バッグ。その中には…

ウェルカムドリンクとしていただいたビールと三ツ矢サイダー\(^^)/

それとお昼の残りのおにぎりも。

食べたり飲んだりしながら景色を堪能します。あちらが先程までいた越百山頂。

南駒方面。小粒でもカッコいい中央アルプスの山並み。

この日は本当にちょうどいい気候でした。登っている時は暑いけど、休憩時は陽射しが暖かく感じる程度。風もなく静かでお昼寝日和…。

そうそう、小屋でタマさんから「お昼寝するのにちょうどいい岩があるんだよね~」と聞いていたのですが、まさにそのような平べったい岩がありまして(^^)オットがウロウロと散歩している間、私はその岩の上に寝そべってただひたすらぼ~~~~~~・・・・・っと。久々に山でこんなにのんびりした気分を味わったなぁ。

いつまでもこうしていたいところだけど、午後3時近くになり風も出始めたので小屋へ戻ることにします。

まずは越百山頂へ。

あ、ウスユキソウが。先程は気付かなかったなぁ。

再びの越百。何度でも言うけどこの砂浜の山頂と道標が本当にカッコいい。

もう一度伊那谷南アルプスを眺めて…

南越百を振り返り…

下を見ると小さな四角い光が見える。あれは越百小屋の屋根ですね。ではぼちぼちあそこまで下っていこう~。

そして下りながらまた振り返ってしまう(;'∀')山あるある…

また明日の朝来るね~。

少しだけ紅葉、そして向こうに御嶽(白くぼやけちゃったけど)。下界はまだまだ暑いけど山では秋の始まりですね。

 

どんどこ下山して越百小屋まで下りてきたら、外のベンチで二人の男性が休憩されていました。お二人とも空木方面から縦走して来られたそうで、今夜は越百小屋泊とのこと。(ちなみにお仲間ではなくソロ男性×2組)

お一人は私たちと同じく飯島町にお住いで、もうお一人はお話好きな明るいおじさま。外でおしゃべりを楽しんでいるうちに、あっという間に夕食の時間になりました。

伊藤さんの「お~~~いご飯ですよ~~~」の声に慌てて小屋の中に入ります。

16:40 3年ぶりの越百のご飯。美味しそう~~~いただきます\(^^)/

味しみしみのおでん。優しい味でとっても美味♪ちらし寿司も疲れた体に沁みる~。

正面には南駒を眺めながら。実はこの席、タマさんが「くみこさんはここね!山がよく見える特等席よ」と用意してくださったのです。お心遣いありがとうございます…!

時間が経つにつれて雲が取れて…

ほんのりと夕日に染まる姿が見られました。

お食事のあと、タマさんからハロウィンらしい可愛いチョコをいただきました♪

そしてみんなでおしゃべりしたり、タマさんやリオちゃんの山のスライドショーを見せていただいたり。和やかで楽しいひと時でした(^^)

 

お天気に恵まれた素晴らしい一日目はこれにておしまい。二日目の話に続きます。

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