ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲鷲ヶ峰(1,798m)・八島湿原 2022年12月27日

ゆるっとスノーハイクで登り納めの巻(2022年)。

 

今回のルート

八島湿原P→鷲ヶ峰ピストン→旧御射山神社→八島湿原P

▲合計距離 7km

▲累積標高差 217m

▲コースタイム 4時間26分(休憩時間含む)

 

いきさつ

2022年の登り納めとして高鳥谷山に登った私たち。でもその翌週ものすごく予報の良い日があって、ギリギリでしたが本当の登り納めをしに出かけてまいりました。

行き先は鷲ヶ峰と八島湿原。氏神様というわけではないのですが、なんとなく旧御射山神社に年末のお参りをしたくて。積雪した鷲ヶ峰もどんなふうになっているのか楽しみだな~。

 

本編

八島湿原の駐車場を目指します。両側には冬の木立。日陰の写真になっちゃったけど既にきれい。

そして到着\(^^)/ここはとても広い駐車場なのですが、冬季は一部分しか除雪されないので停められる台数が少なくなるのだとか。でもここまで来る車自体あまり多くないからそうそう満車にならないと他の方の山行記録に書かれていました。なるほど。

この時も、午前9時過ぎの時点で先に停まっていた車は一台だけ。しかも私たちが準備をしている間にすーっと出ていかれて…。ちょっと立ち寄っただけだったのかな。

9:35 準備ができたので出発します。見ての通り我が家の車一台だけになりました(;'∀')

標高が高い場所なのでやはり雪はそれなりにありますね…!わくわく。

七島八島の看板があるところで早速ですが軽アイゼンを装着することにしました。スノーシューがあった方がいいかなとも思ったのですが、うちのスノーシューはデカくて重くて山を登るのに不向きなので今回は置いてきてしまいました。八島湿原を周るだけならいいんだろうけども…。

正面には八島湿原、その奥には車山。こんな風景になるんだ~真っ白だな…!冬だから当たり前なんだけど妙に感動してしまいました。

では鷲ヶ峰に向けて登っていきます。しっかりしたトレースがあるので安心ですね。

獣除けの柵のところまでやってきました。まずはあそこに見えているピークまで頑張って登ろう~。

ほんのちょっとの登りでも、雪があるといい運動になります…ゼェゼェ。

でも景色が素晴らしくて、すぐに気力回復!おお~御嶽山が白く浮かんでいます。

貸し切りで贅沢な稜線散歩です。あ、レンズに雪がついたのか写真がぼやけてしまった…。

ふと振り返ると… おお、富士山だ!!下の八島湿原からは見えないけどここまで登ればばっちり拝むことができます\(^^)/

陽が当たってキラキラの雪面。

マクロレンズがあれば結晶も写るんだろうなぁ。

霧氷のトンネルをくぐって更に先へ。

ぽっこりとした蓼科山の姿も見えています。あちらも初夏頃にまた登りにいきたいな。

白と青の世界(またレンズがぼやぼや…)。

霧氷の生き残り。恐竜のような鳥のような。

あ、そっかこれは元々エビのしっぽだったのか。そういえばこのところビシバシに育ったエビのしっぽを見ていないな…本当に寒い時には出かけないせいかな。

写真右側、鷲ヶ峰の山頂が見えてきました。左奥にはずらりと北アルプス

そして、御嶽神社の石碑の向こうには

浅間山。冬の間にお隣の黒斑山へ行きたいな~と思いつついまだに行けておりません。

そしてまた蓼科山北八ヶ岳の山々を眺めて。

あちらは南八ヶ岳。右のトンガリ阿弥陀岳、その左(写真中央)は赤岳。よく見るとその間にはちゃんと中岳も見えています。写真左側は横岳のギザギザかな。

展望の良いなだらかな小ピークから、山頂に向けてゆるく下っていきます。

正面の登山道を見て「誰かトレース外して歩いてるよ」と言っていたオット(左が正規のルート)。

あれ?でもよく見ると…あれうさうさラッセルじゃないの??

近付いた時に確認したら、やはりうさうさラッセル(うさぎの足跡)でした。数羽分が重なると遠くから見てもこんなに目立つのか~。

なだらかな斜面に伸びていく足跡。冬ならではの風景です。

下りが終わり、再び登り始めたところで振り返ってみました。富士山と登山道のトレース。ここでオットが「天空の滑走路にはちょっと惜しいね」と一言。…あ、なるほど!道がもうちょっとずれてたらまさに天空の滑走路ですね。

※天空の滑走路とは、北ア双六岳山頂直下の台地から槍ヶ岳に向かって伸びる一本の登山道。

↑ここ。私たちが行った時は真っ白で何も見えませんでした(;'∀')※2022年7月

話は戻りまして冬の鷲ヶ峰。

諏訪湖越しに我らが中央アルプスが見えてきた。

正面には山頂も見えてきましたよ(^^)

10:54 鷲ヶ峰山頂到着~。

山頂標識の向こうにはずらりと北アルプス

槍と穂高連峰の辺り。

近くには美ヶ原。王ヶ頭の電波塔がよく見えます。

そして… あっ!荒船山だ!!

一目見たら忘れられない、巨大な船のような山容。以前山の番組(にっぽん百名山だったかな?)で特集されているのを見ましたが、あの絶壁の辺りは艫岩(ともいわ)と言うそうです。インパクトのある見た目に反して、あの台地の上はブナやミズナラの森が広がっていてとても気持ちが良さそうでした。新緑の季節か紅葉の頃か…一度登ってみたいなぁ。

前回来た時もそうだったけど、今回も貸し切り状態でとても静かな山頂でした。名残惜しいけどそろそろ下って八島湿原へ行きましょうか。

美しい景色を眺めながらの下山も楽しい。

このところあまり霧氷を見られていなかったので嬉しいな~。

登ってきた道をそのまま引き返すのですが、途中で後ろから「あ、滑走路になってる!」というオットの声が聞こえてきました。え?と思って指差す方を見てみると…

あ、ほんとだ!登りでは気付かなかったけどこの場所に立てば少しそれっぽく見えるんですね!他の山でもこういう滑走路探しをしてみたら楽しいかも。

少し左に視線を移すと車山のレーダーが見えています。

目の前にはキラキラ輝く霧氷。近くの景色も遠くの景色もきれいですね。

さて!ずんずん下って八島湿原までやってきました。白くて広いなぁ(語彙力)。

積雪期であっても湿原の中はもちろん入れないので、周りの木道をぐるっと歩いていきます。木道の上ももりっと雪が乗っていますねぇ。

右手に真っ白な湿原を眺めながら進むのですが…あまり景色に見とれてしまうと危険です。なぜならば、

時々木道の間に隙間があり、よそ見をするとズボッとはまってしまうからです(;'∀')足元に注意しながら進みます。

まっさらな湿原の中に一本のトレース。

そして森の中では雪の上に落ちるなめらかな影。個人的にとても好きな風景です。

鎌ヶ池を過ぎ、キャンプ場跡のトイレまでやってきました。通称「命のトイレ」…あ、すみません私が勝手に呼んでいるだけです。こちらもやはり冬は閉鎖されていますね。

トイレ前の分岐を右へ。旧御射山神社を目指します。

右手に鷲ヶ峰を眺めながら雪道をサクサクと。

遺跡の看板があるところまでやってきました。

下には神社の鎮守の森が見えています。その奥の段々は、御狩神事の桟敷跡。※詳しくはこちら→▲鷲ヶ峰(1,798m)・八島湿原【中編】2022年5月10日 - ひねもすのたり。

ここから神社へ行くには2つのルートがあって、真っ直ぐ下っていくか、あるいは左側から回り込んでいくか。手っ取り早く真っ直ぐ行こうかな~と思ったのですが、なんとまさかのノートレース(;'∀')

じゃあせっかくだからノートレースの道をばふばふ行っちゃいましょ~~。

こういうところを歩くと「うっひょひょ、うっひょひょ」と妙な掛け声(?)を発してしまう不思議。雪は深くても膝くらいまでだったかな。

そして旧御射山神社に着きましたので年末のご挨拶をば。今年は大変お世話になりましてありがとうございました。来年もよろしくお願いします。(※これは2022年12月のお話です)

ヤマナシじいさんもこんにちは。お元気そうで何よりです。

神社近くのヒュッテみさやまさん。この日はお休みのようだったので、ベンチをお借りしてお昼ご飯を食べることにしました。

テーブルもベンチも雪がもりもりですねぇ…。

今回は山ごはんの定番棒ラーメンと、冷凍庫に眠っていたソーセージ。それと昨年作った干し野菜。

干し野菜は最初からクッカーに放り込んで、

お湯が沸いたらソーセージを投入して茹で、その後ラーメンを入れたら2分で完成。相変わらず映えていないごはん写真ですが味は美味しかったです(;'∀')ごちそうさまでした!

ベンチとテーブルありがとうございました(^^)ではそろそろ駐車場へ向かいます。

この辺りはさすがに人の行き来があるのか、トレースがしっかりついていました。

ちなみにヒュッテみさやまさんは、冬季は週末のみの営業だそうです。

獣除けの柵を通り抜けたら、あとは湿原の南側の道をぐるっと歩いていくだけ。

道の脇はトレースがないので影遊びが楽しい。

うねうねとして血管のようにも見えるな…。

長く伸びる影。とても好きな風景です。

「ヤー!」…と遊びながら歩いていますが、

こちらの道にも木道の隙間があるので足元注意です…!

トレースもあるけどだいぶボコボコとしていたので、こちら側の方が歩きにくかったかも。

足元に気を付けつつ周りの風景を楽しみつつ。

再び「ヤー!」

順調に歩いていましたが、ゴールがそろそろ近いぞという辺りでオットが隙間に落ちまして(;'∀')ぼこっと深い穴が…。ケガはしなくてもドキッとしますね。

13:57 七島八島の看板のところまで戻ってきました~~~。鷲ヶ峰にちょっと登ったくらいであとはほぼ平坦でしたが、雪があると良い運動になりますねぇ。

あれ?看板のところにこんな子いたっけ。気付かなかっただけかな。可愛いお顔してますね(^v^)

このあとすぐ近くの駐車場まで戻った私たち。ビジターセンター等の施設も閉まっているので、帰り支度だけしてすぐに出発しました。

冬ののんびりスノーハイク。お天気も良かったし静かでとても良かったな~。また来なければ。

 

▲おまけ

帰り道の車窓から。ずらりと八ヶ岳

編笠山の右側、また富士山が見えました(^^)