ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

山梨桜めぐり旅行。2025.4.8

だいぶ時間が経ってしまいましたが、実家の両親を誘っての山梨旅行の話をば… っていきなり海鮮丼からで失礼します。今回は両親と清水駅で待ち合わせをすることになったのですが、事前に下調べをしていたオットが「清水駅近くに魚市場!海鮮丼!!」と大騒ぎをした結果、合流直後に早めのお昼ごはん(10時半)となったのでした。

海鮮丼に桜エビのかき揚げも。うま~~~。ごちそうさまでした。

このあとは車で一気に北上し、山梨へ。まず最初に向かったのは

韮崎市のわに塚の桜でした。

初めて訪れたのは十数年前だったか、その時この桜の佇まいに一目ぼれしまして、その後数年に一度訪れています。毎年行きたいくらいですが…良い場所というものはどうしても混雑しますもんね。でも今回はほんの数分待っただけで駐車場に入れたので運が良かったな。

わに塚のサクラ/韮崎市観光協会

角度を変えるとまた素敵。こちらからは桜の隣に茅ヶ岳・金ヶ岳コンビが見えます。

また角度を変えると、桜の向こうに八ヶ岳

桜の根方に咲く花々も素晴らしいので、遠くからでも近くからでも春の風景を楽しめます。いかん、「桜の根方」という言葉をうっかり使ってしまったばかりに花見の仇討が脳内再生されてしまった。卒爾ながら…火をひとつ…お貸しくだせぇ。

桜をじっくり楽しんだあとは武田廣神社にもお参り。こちらは日本武尊の王子・武田王を祀ったことに始まるのだとか。

ちなみにわに塚の由来も「日本武尊の王子・武田王のお墓」と言われています。ただ、他にも塚の形が鰐口(仏具の一種)に似ているからなど諸説ある模様。

ところで。神社の摂社や末社って特に案内がないところもあり「何の神様だろう?」とわからないことも多いのですが、こちらは手厚いですね…!天神様や秋葉様のほか、学業や防火など細かく説明があります。

境内の桜も見事。

風が吹くと花びらがざぁっと飛んで。これもまた良い風景。

ここから眺めるわに塚の桜もいいですね。ぜひまた訪れたいと思います。

 

さて、お次は山高神代桜を見に北杜市へ。

わに塚は数年に一度訪れているけど、神代桜は十数年ぶりになるのかな?桜が見ごろということもあり大変な混み具合で周辺の駐車場はすべて満車。最終的に少し離れた場所の駐車場に案内されたのですが、そちらはまだまだ空きがあって出入口の番をされていたおばあちゃまがうつらうつらと舟をこいでいました。のどかだな…。

神代桜のある実相寺さんへ向かって歩く道中もまた楽し。一面の水仙があまりに華やかです。

これぞ春といった眺めですね。

さて実相寺さんの境内に入ると、早速様々な桜が出迎えてくれます。淡墨桜臥竜桜・身延山久遠寺しだれ桜など有名な桜の子桜たちも。

中でも珍しいのはこちらの宇宙桜

2008年、千年級の桜の種が若田光一さんと共にスペースシャトルに乗り宇宙に旅立ちました。神代桜の種は全部で118粒あり、約8か月間無重力空間で過ごしたあと地球で植えられたそうですが発芽したのは2粒のみだったと。そしてそのうちの一本がこの木なんですって。なんとも貴重な…!

桜の花びらは通常5枚ですが、神代桜の宇宙桜は花びらが6枚ついているところもあるそうで大変珍しいのだとか。アップで撮るのを忘れちゃったな。

他にもたくさんの桜を眺めながら奥へ進んでいくと、

ようやく神代桜とご対面です。樹齢2000年ともいわれるエドヒガン種の古木。2000年って…気が遠くなるほどはるか昔から生きていて、まだこれだけ花を咲かせているという事実に改めて驚かされます。

伝説によると、ヤマトタケルが東征の際にこの地に立ち寄り、記念にこの桜をお手植えされたのだとか。ヤマトタケル伝説は日本各地にありますが山梨にも多数ありますよね。先ほどのわに塚も関連があるし、甲府酒折などにも。

ゆるゆると桜を堪能したらお寺の外へ。おお~ここから眺める水仙と桜もいいなぁ。

先ほどと反対側から神代桜とご対面。十数年ぶりにまたお会いできてよかったな。いつまでも元気で花を咲かせてほしいですね。

桜の向こうには甲斐駒の姿が。山梨らしい眺めです。

さてそれでは駐車場に戻ります。そうそう、駐車場のすぐ近くにはこんな白い花が咲いていて、みんなで「桜…?いや違う、梨…?桃…?」と話していたのですが、お寺にいらした地元の方が「あれプラムの花ですよ」と教えてくださいました。プラムかぁ~!!と一同スッキリ。

そして駐車場へ向かって歩いている道中、再びプラムの果樹園へ差し掛かった時にお花をまじまじ眺めながら「これ何…?」と話しているカップルが。後ろを通りすぎながら「これ、プラムだそうですよ」とドヤ顔でつい声をかけてしまった私でした。私もほんの数分前に知ったばかりなんですけどね…いやぁでも「へ~そうなんだ!」はどんどん共有しないと、ねぇ。

 

さてこのあとは笛吹市内の宿で一泊。翌日は…

まずは花鳥山展望台へ。甲府盆地を見下ろすとあちこちにピンクの絨毯が。あれはすべて桃の花なのです。桜も桃も見ごろで、ちょうどいい時に来られてよかったなぁ。

直下に見えるのはリニア実験線なのだとか。そしてその向こうには白根三山!!わーなんて見事な眺めなんだろう。

鳳凰三山や甲斐駒も。雲ひとつない最高のお天気です。

青空と桜。

可愛い桃の花。いかん、先日の記事で書いた太宰の「モ、モ、ノ、ハ、ナ」を思い出してしまう。

こちらは八重…?と言うにはあまりふさふさしていないように見えるけど。ひらっとしてピンクで可愛い。

ところで花鳥山って字面、妙に見覚えがあるな~と思ったのですが、県立考古博物館にある諸磯c式の土器が出土したのが花鳥山遺跡でしたね。って書き出すと長くなりそうなのでそちらはまた別の機会に_(._.)_

 

さてお次は場所を移動しまして、八代ふるさと公園へ。とても大きい公園で駐車場もたくさんあるのですが、進めども進めどもすべて満車…!!最終的に第何駐車場まで行ったんだっけ?展望台のある広い場所が空いていたので無事駐車。公園まで少し歩きましたが、その道中も桜が満開で素晴らしかったです。

子供向けの遊具がありました。おお、埴輪たち…!そうそうこの公園内には古墳があるのです。

あの銅鐸のようなものにつけられているマークは前方後円墳を模したものなのかな?

公園内を歩いていくと、突如目の前にどどんと円墳が!遠足のちびっこたちが記念撮影をしていて可愛い…!!

角度を変えるとこんな感じ。古墳の後ろの桜が見事ですねぇ…。写真撮影の邪魔になってはいかんので、奥の古墳を見にいこう。

広々~~~。こちらは銚子塚古墳というのですが、この名前って県立考古博物館の隣にある古墳と同じだったような…?と思い改めて調べてみたところ、考古館のところは「甲斐銚子塚古墳」、こちらは「岡・銚子塚古墳」というふうに区別されているそう。

このふたつの前方後円墳は形や副葬品、埴輪の形式などに類似性があるようで、それぞれの地域を代表する勢力として盟友関係にあったのではと考えられているようです。

古墳の前にはこんな案内板も。ちなみに先ほどの円墳は盃塚古墳という名前で五世紀前半の築造とのこと。

すっかりあちこち堪能したあと、先ほどの遊具ゾーンを通りかかるとまた別の埴輪が!!かわ~~~。

そんなこんなで、春の花々にまみれた楽しい二日間でありました。両親が「山梨ってこんなに桜が多いんだ」とびっくりしていましたが、そうなんですよ~長野もいいけど山梨も素晴らしい桜の風景がたくさんあるのですよね。

もうすっかり葉桜になった頃の季節はずれレポでしたが、読んでくださりありがとうございました_(._.)_