ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲塩見岳(3,052m)・烏帽子岳(2,726m) 2021年8月30~31日【後編】

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晴天の下、岩壁をこえて。

 

 

南アルプス塩見岳への山旅、後編です。

↓前編はこちら。

hinemosk.hatenablog.com

 

三伏峠小屋にて久々のテント泊。

昼寝をしすぎたせいか夜中に何度か目が覚めてしまったものの、新調したマットはふかふかだし気温もちょうどよかったしでほどよく快適に過ごせました。

午前3時過ぎになると周りの人もだんだんと起きはじめるので、私たちもごそごそ…。

朝はなるべく温かいものを食べると良いというのはわかっているんだけど、最近は起き抜けに火を使うのがめんどくさくて(;'∀')

というわけで朝ごはんはそのまま食べられるパンなどで済ませることが多い我が家です。その代わり前夜にお湯を沸かして水筒に入れておいたので、そのお白湯で体を目覚めさせることに。※山専ボトルだとまだアッチアチなのでしょうけどうちのは安物なのでほどよく冷めて飲み頃に。

 

4:22 支度が整ったので塩見岳へ向けて出発します。

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数分で三伏山に到着。9年前にものすごい夕焼けを見た場所。

今日は当然まだ真っ暗です。

 

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本谷山へ向けて歩く道中、少しずつ空が明るくなってきました。

泊まりの山だと毎回ヘッデンを付けて歩く機会がありますが、何度歩いても慣れません。いや、多少は慣れてはいるんだけど…なんとなく感じる心細さは変わらず。

世の中にはナイトハイク大好物の方も多くいらっしゃるようだけど、私にはその素質はなさそうだなぁといつも思います。

 

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木々の向こうに、塩見岳のシルエットが浮かんできました。

わー…と見とれていると、

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右手側に富士山発見!!おおー!!\(^^)/

テンション上がります~~~。

 

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出発から1時間ほどで本谷山に到着。

本谷山といえばオコジョ。…って、随分前からそんなイメージなんだけど誰に聞いたんだっけ?ネットで見たのかな?残念ながら私たちは行きも帰りもオコジョファミリーには会えませんでした。いつか会えるといいな~。

 

そうそう、本谷山ってあまり眺めが良いイメージがなかったのですが、

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正面に塩見を拝めるし、

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西側には伊那谷中央アルプスがドドンと!

こんなに眺めがいい場所だとは思っていなかったなぁ。嬉しい驚き。

 

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さて、空もどんどん明るくなってきたし張り切って進みましょう。

本谷山の向こうには縞枯帯が広がっていました。

そういえば前日烏帽子岳の山頂から「明日はあの尾根を歩くんだね~」と眺めていたときに縞枯帯らしきものが見えていたっけ。

 

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縞枯帯を過ぎ、静かな森の中を黙々と歩いていきます。

予想はしていたけどアップダウンが結構ありますね(;'∀')

三伏山や本谷山もそうだったけど、小さなピークからガンガン下るときは「うへ~帰りはこれ全部登りなんだよな…」ということで頭がいっぱいに。

 

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あ、塩見の肩から日が昇りそう…と思っても、すぐに自分たちの高度が下がるのでなかなか拝めない(;'∀')

 

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そんなこんなを繰り返しつつ、ざくざくと歩いていきます。

あ、向こうに猫耳が現れた。あれは池口岳なのかな?

 

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私たちの前後に人の気配がなかったから、三伏峠方面から塩見を目指している人は少ないのかも。逆に塩見方面から下ってくる人は何組かいらっしゃいました。10名以上の団体様も。塩見小屋は昨日大にぎわいだったんだろうな~。

 

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あ、ようやくお日様がちらりと。

 

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道中、塩見小屋のものと思われる看板が。

「〇〇かや~」「〇〇だに」は、遠州弁とまったく同じで親近感バリバリです(^^)

 

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塩見新道との分岐を通過。

 

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この写真は確か…歩いてきた道を写したんだっけ(;'∀')

正面に見えているピークが本谷山だな、多分。

 

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辺りがハイマツ帯になってきました。いよいよ森林限界を抜けると…

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おおー絶景だ!正面に見えているのは仙丈、右は甲斐駒かな。

 

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遠くには中央アルプスも!

今日は曇りかな~と思っていたので、予想に反して良いお天気にワクワクが止まりません\(^^)/

 

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あ、塩見小屋の入り口に到着しました。登山道から左へ少しだけ下りる感じなんですね。少し寄らせてもらおうかなと思ったけど、天気がいいうちにピークを踏んでこよう。

 

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というわけでそのまま塩見山頂を目指します。ここからはあと1時間くらいのはず。

 

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ハイマツの間を縫うようにトコトコと。

絶景に心躍るのですが…

 

か、風つよっ!寒っ!!!

 

これじゃ昨日と一緒じゃないか(;´Д`)

慌ててウェアを一枚着込みます。

いつもなら10年愛用のウィンドシェルを着るところなのですが…

実はわたくし、今回

 

ウィンドシェルを家に忘れてきまして(泣)

 

昨日の朝、登山口に到着する直前で気付いたのです…

夏でも冬でも、里山でもアルプスでも一度だって忘れたことがないのに…なぜ…

かなりがっくりきたけど、忘れたものはしょうがない。

レインジャケットを忘れるよりはマシです(T_T)

というわけで、風が強くて寒いためにレインジャケットをばさっと羽織った私でした。

 

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甲斐駒様が遠くから励ましてくださっている…(妄想)

 

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あ、御嶽も見えてきた!!こんなにたくさんの山々が出迎えてくださるなんて。

 

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よし、張り切って岩々ゾーン突入です\(^^)/

難易度としてはそこまで難しくはないけど、岩がもろかったり浮石が多かったりするから転倒・落石に要注意とのこと。ペンキマークはたくさん付けられているので、〇を見失わないようにコース通り進みます。

 

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岩、

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そして岩、

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あっ、お花!イワツメクサは名前の通り険しいところにいますね。可愛らしい。

 

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時々立ち止まってオットを待ちつつ(写真を撮っていて遅れたらしい)。

 

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さらに、岩。

今は塩見岳手前の天狗岩の辺りにいるんだな、きっと。

 

ここを登り切れば山頂も近いはず!

そう思って岩場を越えると…

 

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ド ド ン・・・・・・・

 

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ラ ス ボ ス 登 場

 

え・・・なんか、デカくない???(゜.゜)

 

あまりに突然視界に入ってきたので感覚が狂ったのか、見た瞬間「あ、無理かも」と思ってしまった私。その時オットは「あ、虹みたいになってる!」

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と、山頂を指さしていました。

おお、彩雲というのかハロというのか、それともただ単に逆光でそう見えただけなのか、やけにきれいな光。

 

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ここを今から登っていくのか~…とぼんやり岩壁を眺めていると、ちょうど下山してくる人が見えました。

 

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一瞬、すごいところにいるなぁと思ってしまうけど…

私だって一応これまでの経験で知っています。

「近づいてみれば意外と大丈夫(多分)」ということを。

 

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そう、本当に落石注意ですよね。

自分が転げるだけならまだしも、自分が起こした落石が人様に当たることを想像すると…恐ろしすぎる。

 

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幸いにもほかの登山者がいなかったので、マークをきちんと確認しつつ落ち着いて登ることができました。※先程のお二人とは岩場手前のスペースで無事すれ違い完了。

私の性格上、前後に人がいると必要以上に焦ってしまうので空いてるときに来られてよかった~~~。

 

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すごいところにある落石注意の看板。

 

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思った通り、実際に近づいてみると意外と大丈夫!

 

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ただ、下りは怖いかも…!!(;'∀')

なんて思いながらひたすら登り、高度を上げていきます。

 

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おや?様子が変わった…山頂が近いぞ(多分)。

岩々ゾーンが途切れ、ザレザレの登りになりました。

ちょうど下山してくる二人組がいらっしゃったので良きところですれ違い。ナイスタイミング。

 

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もうひと登り、岩を越えたら…

 

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8:04 塩見岳西峰(3047m)に到着しました!\(^^)/

 

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山頂に行けば誰かいるかなと思いきや、なんと貸し切りです。

 

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山また山、その向こうには美しい富士山の姿。

 

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絶景…!!

この日は登りながら何度も「こんなに良いお天気になるなんて思わなかったなぁ」と話していたけど、山頂でもまた同じことを口走ってしまいました。

 

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あそこが東峰になるのかな、先にピークを踏んでこよう。

 

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岩と道標の佇まいがなんだかカッコいいな。

 

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ほんの数分で東峰到着\(^^)/こちらは3052m。

 

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道標がある場所から少し岩を登ると、何やら文字が書かれた木の板と石碑のようなものが。修験者の方かな。はっきりと読めなかったけど平成と書かれているので比較的新しいみたい。

 

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ザックを下ろして周りの景色を眺めてみると、目の前には仙丈ヶ岳へと続く仙塩尾根が竜の背のように伸びていました。私が一番憧れている縦走路です。長いなぁ~…

 

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尾根を辿ったずっと先にそびえる仙丈ヶ岳(左)。

右には甲斐駒ヶ岳

 

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甲斐駒ズーム。左奥に見えているのは蓼科山かなぁ。

 

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中央アルプスもすべて見渡せます。

 

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ちなみに、いつも我が家から見ている中央アルプスの範囲は↑このあたり。

越百、仙涯嶺、南駒、田切岳(後ろに赤梛岳)、空木岳

 

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そしてもう一度富士山をじっくりと。

この美しさ、まさに日本一の山だなぁ。

 

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富士山の手前、右側に見えるきれいなピークが蝙蝠岳かな。

昨日お会いしたご夫婦は無事に向かってらっしゃるだろうか。それとももうとっくに蝙蝠は通過しているかな。

 

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歩いてきた道を振り返ってみると、遠くに小さく三伏峠小屋が見えました。

 

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さて、晴天の下しばしのんびりとした時間を過ごしましたが、その合間に朝ごはんの続きをば。食パンとつぶあんで小倉サンド風。ほかにもジャムやスライスチーズなどお好みで。

 

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山頂はずっと貸し切り状態だったので下山するのがもったいないくらい贅沢な時間だったのですが…そろそろ行かねば。次ここへ来るときは仙塩尾根の縦走をする時だな。

…でも縦走のデカザックを背負って塩見を越えるのは…私の体力だとどうなんだろう?じゃあ下りで使えば、とも思うけどそれはそれで怖いかも。うーむ…どっちが良いのかまたじっくり考えなければ。

さてさて、それはまたいつかの話として、今は目の前の岩場に集中しなければ。山の岩場は「行きはよいよい帰りはこわい」のまんまだなぁ、といつも思います。気を付けていってみよう。

 

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でも、心配していたほど「こわ~ッ!!」という感じではなく、ルート通りに行けば足場もちゃんとあるので意外と大丈夫でした。よかった…(;'∀')でも途中で足の置き場が見つからず、下からオットが「そこにステップがあるよ!」と声をかけてくれたところがあったっけ。一人だと詰むかも(私の場合)。

あと、ザレザレはやっぱり下りの方がこわいですね…うっかりするとズザザーっと落ちていってしまいそうで。

そんな中、登りで写真を撮れなかったお花を少しだけカシャッとな。↑可憐なトウヤクリンドウ。

 

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こちらはミヤマシオガマ?

 

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お花に癒されつつ、慎重に岩場を下っていき…

 

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無事、岩々ゾーンを抜けました。ほっとする瞬間(;'∀')

さてこのあともうっかりコケることのないよう気を付けて行こう。

 

余談ですが。

岩場を下っている途中にトレラン風のソロお兄さんとすれ違ったのですが「山頂って人いました?」と訊かれたので「いえ、誰も!貸し切りで最高でしたよ~!」と答えところ、お兄さんはなぜか微妙な表情。「じゃあ…すみませんがここで写真撮ってくれませんか?」とカメラを渡されました。

あ、なるほど、そういうことか!誰もいないと写真を撮ってもらえないからか~。納得。そう言うとお兄さんは「そうなんですよ~それがソロのつらいところで」と。カメラや場所によってはセルフタイマーも難しいんだろうなぁ…。

ところで少し前に歩いた空木の池山尾根もそうでしたが、ここ塩見岳も日帰りピストンする猛者がたくさんいらっしゃるそうです。このお兄さんもきっとそうなんだな~と思いつつ念のため尋ねてみると「蝙蝠まで行こうかなと思ってます」とのこと。

ひえ~~~すごすぎる(;'∀')

お気をつけて!とお互いに言って別れたあと、少し下で今度はトレラン風の若いお姉さんとすれ違いました。この方ももちろん日帰りピストンで「私は蝙蝠は無理かな~でも塩見のちょっと先までは行こうと思ってます」とのことで。

皆さん、すごすぎます…同じ人間とは思えない。でもお二人ともとっても明るくて楽しい方々でした。山での出会いってやっぱり楽しい(^^)

 

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途中、塩見小屋にちらりと立ち寄らせていただきました。

写真を撮り忘れたけどオットは可愛い手ぬぐいをゲット。

 

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小屋の前から。青すぎる青空。

この先はまた樹林帯に入ってしまうから、こんな眺めはそろそろ見納めだな~…

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と思ったけど、道中何度か開けた場所があるのよね。

そういえば行きのときも塩見を眺めながら歩いたっけ(;'∀')

 

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登りっぱなしや下りっぱなしもつらいけど、アップダウンの繰り返しもツライ…

水分をきちんと取りながら歩いていきます。

 

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水分よりも、今回はなんだかやけにお腹が空いて空いて。

食事も行動食もそれなりには食べたと思うんだけど…きっと足りてなかったんだろうな。もしくは、お米を食べなきゃ動かない体になってしまっているんだろうか(T_T)

とにかく本谷山への登り返しがキツかった記憶…。

 

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まだか~~~まだか~~~と言い続け、ようやく本谷山到着。

 

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行動食の羊羹をむしゃむしゃ食べながら眺めた塩見。

 

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反対側には中央アルプス伊那谷

さて、もうひと頑張りだ!

 

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その後、またまたアップダウンを少し繰り返しつつ三伏山まで戻ってきました。

 

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やっぱりこの辺りから見る塩見は存在感があるなぁ…。

 

そうそう、先日とある山好きのリピーターさんが「塩見ってザクに見えますよねぇ」とおっしゃっていたのですが、言われてみれば確かに…!!!真ん中が頭で、左右が両肩か。まさにデフォルメされたザクそのまんまだわ。

一度そう思うと、もうザクにしか見えません…どうしよう…。

今の状態だと量産型、朝陽か夕焼けに染まって赤くなるとシャアザクに…ナンチッテ…(゜_゜)

 

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あちらは昨日登った烏帽子山頂かな。こう見ると面白い形をしてますねぇ。

 

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中央アルプス方面にはちぎれた雲が浮かんでいます。

これからそっちに帰りますからね~~~。

 

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ここまで来ると、三伏峠小屋がすっかり近くに見えます。

わーっと下りて森の中を少し歩けば…

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11:44 テン場に戻ってまいりました!\(^^)/

疲れた~~~けど楽しかった~~~~。

のんびりひと休みしたい気持ちもあるけど、もうお昼近くになるからテント撤収して下山せねばね。行動食を少しかじりつつ、荷物をまとめて…

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来たときよりも美しく。一晩お世話になりましたm(__)m

下山開始です。

 

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相変わらずカメラの調子もよろしくないので、写真もあまり撮らず黙々と歩いていきます。↑この写真は水場の上を見上げたところかな。

 

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そうそう!一日目の登りの途中、おにぎりタイムをした辺りでこんな可愛らしい葉っぱを見つけました(三つ葉のじゃなくてお花みたいな形の方ね)。帰宅後に調べてみるとクロクモソウという名前みたい。

漢字で書くと「黒雲草」。ユキノシタ科ですって。確かにそれっぽいな。

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花期は7~8月とのこと。次はお花も見てみたいな。

 

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黙々とざくざくと下り、登山口まで戻ってきました。

あとは単調な林道歩きを残すのみ。ほっとしたのでここで小休止をば。

 

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腰かけておやつを食べていると、ふらりとアサギマダラがやってきました。

わー!嬉しい!きっと「お疲れ様~頑張ったね~」の舞をしてくれてるんだな(妄想)。

このあと林道を歩いている最中にも近くのお花に止まってくれて最高のシャッターチャンスがあったのですが、相変わらずカードの調子が悪く撮ったはずのデータが残っていませんでした(T_T)泣ける…

 

さぁさぁ気を取り直し、駐車場を目指して林道を歩いていきます。

あと20分くらいで着くかな~という頃、人気(ひとけ)のない場所に男性がひとりぽつんと立っていてどこかへ電話をかけているようでした。ザックを背負っているわけでもなく、空身で…。

電話中のため声はかけず会釈だけして通り過ぎたのですが、オットと「こんなところでどうしたんだろうね…電話したい用事があるけど駐車場だと電波が弱いからわざわざここまで歩いてきたのかな?それなら車で麓まで下りた方がよさそうだけど…」と話しながら歩いていた私たち。

しばらく行くと前から男性がもう一人歩いてきて「上の方で電話してる人見かけませんでした?」と訊かれまして。

いましたよ、と答えると「実は山から下りてきたら車がバッテリー上がりで動かなくなっちゃってて…それで友達が電話をしに行ってくれて。」

あれま、そういうことだったんだ!!じゃあさっきのお兄さんはロードサービスか何かに電話をかけていたんですね。すべての謎が解けました(・・;)

でも、その電話を待っている間に下山してきた別の登山者さんがバッテリーをつないでくれて助けてくれたんだそうです。

大変でしたね~と一言二言交わし、そのお兄さんはさっきの電話のお兄さんを迎えに林道の先へ上っていきました。

 

お兄さんと別れたあと、

オット「あのお二人、テン場の下の方にいた人たちだよね」

私「えっ、そうだっけ!?」

オット「今朝、塩見の山頂手前でもすれ違ったよね」

私「ええっ、そうだっけ!!??」

 

私がいかに周りの人に注目していないかが浮き彫りになった出来事でした…いやいや、違う、車のバッテリー上がりには要注意ですね…。

タイミングよく助けてくれる人が現れて本当によかったなぁと他人事ながらほっとした私たちでした。

 

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そんなプチハプニング(お兄さんたちにとって)もありつつ、山旅の終わりが近づいてきました。

 

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15:31 駐車場に無事戻ってまいりました、お疲れ様でした!\(^^)/

 

ちょっと疲れたけどケガもなく楽しく歩けた二日間。

またひとつ、飯島町から見える山のピークを踏めて感無量です。

今回は結構時間かかっちゃったかな~と思ったのですが、あとからヤマレコで見てみたらコースタイムの0.7~0.8くらいで歩けていた様子。競争ではなくとも、順調に歩けたときは「よく頑張った!」と自分を褒めてあげたくなります。

久々のテント泊も楽しかったな。

次はいつどこへ行こうかな?色々と様子を見ながらになるけど無理せず楽しんでいこう。

 

読んでくださった皆様、ありがとうございましたm(__)m