ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲傘山(1,542m) 2024年1月17日

晴天のもと、素晴らしき初登り。

 

今回のルート

御嶽山コースP→傘山山頂※ピストン

▲合計距離 7.4km

▲累積標高差 865m

▲コースタイム 04:35(休憩含む)

 

毎年元日もしくはお正月休みの間に登っている地元の傘山。

今年はなんだかんだ行きそびれておりまして、1月も半月以上過ぎた頃にようやく初登りと相成りました。

雪はそんなに多くないだろうな…ということで冬装備はチェーンスパイク。あとはお昼用に冷凍鍋焼きうどんを持って。いざ出発\(^^)/

8:57 いつもの御嶽山コース駐車場から。お天気いいし他にも誰かいないかな~と淡い期待をしておりましたが、安定の先行者なし。

登り始めは雪がまったくなく、まるで晩秋の装い。

お不動様こんにちは。今年もよろしくお願いします。

9:14 ひと登りで御嶽神社。毎回ここまでの登りでゼーハーになる私…。

松飾りが豪華ですねぇ。今年もどうぞよろしくお願いします。ケガなく良い山行ができますように。

振り返るとこの景色。落ち着きますなぁ。

さて山頂へ向けて頑張っていきましょう。しばらくは日の当たる道ですが、

岩間城址を過ぎると日陰ゾーン。一ヵ所だけ細くて急な下りがあるので足元注意です。

動物の足跡が登山道に沿って続いています。これはタヌキかな?

まるで道案内をされているようだな。

また日向に出ました。御嶽山コースはなかなか変化に富んだコースでして、いろんなポイントがあります。私はそれらに勝手に名前を付けて呼んでいるのですが、まず上の写真は入口屋の急登。なぜ入口屋かというと、

登り切ったところに入口屋という石碑があるからという単純な理由であります。これについてはいまだに詳細不明だな。今度資料館にいたお姉さんに会う機会があったら訊いてみよう。

ちなみに私は毎回毎回「口入屋」と脳内変換してしまい、枝雀さんの出囃子がエンドレスで流れるという仕様になっています。テーンテテン、テテテンテケテンテンテン

急登が終わり、だらだら登りの九十九折を過ぎたら

尾根に出ます。ここも登山道の様子が変わるポイントでして、この辺りから雪が増えたり気候によっては霧氷が見られるのですが

今回は特に変化なしですね… 強いて言えば動物たちの足跡でボコボコです。

いつもこんなだっけ?人のトレースがないから余計に目立っているのか。みんなそれぞれにこの道を通るんだろうけど、もし勢ぞろいして歩いていたらパレードのようで面白いな。

定番のうさうさラッセル。…あれ、いつも見かけるものと比べてだいぶちっちゃくて可愛いぞ。子ウサギかしら?

右側に現れる大きなブナの木にご挨拶。相変わらず立派なお姿ですな。

アップダウンの少ないルンルンロードを過ぎたら金網の急登。片側に古い金網が残っているから(単純)。

展望台までやってきました\(^^)/

駒ヶ根方面の眺めが素晴らしい場所。遠くに蓼科山や北横岳なども見えています。

展望台を過ぎたら唯一の岩々ゾーン。なぜここだけこうなっているのかね。

岩々の中にあるのが連結ルートとの分岐。夏に歩いて以来だからまたこちらも使いたいな。

次に現れるのは激下りゾーン。なぜ写真だと平和な道にしか見えないのかな…。

何気にここが一番怖い。細くて急な九十九折。つかまるものが何もないのよ…。

崖側がやや高度感あるので足を滑らせないように注意。

はぁ~安全なところまで下りてきました~。

ここからしばし平和な道。あ、ここはカモシカ遭遇ポイントだな。

※数年前、私が一人で登っていた時に猛スピードで斜面を駆け下りてくるカモシカと遭遇。一瞬クマかと思って「私死んだ!!」と肝を冷やした思ひ出。

お次は個人的に好きなトラバース。雪があると木々の影が伸びてより美しいのよね。細い道だから足元注意。

写真を撮る時はしっかり立ち止まらなければならんね。何かしながら歩くと左側の斜面へザザーッとなりそう。

ここも動物たちの足跡だらけ。

先程のうさうさラッセル同様、鹿の足跡の中にも小さいものが混ざっていました。可愛いな。

小鳥の森エリアまでやってきました。

今回は鳥たちの声は控えめだったような。それにしてもきれいな青空だな。

森を抜けたところにあるのは唯一の水場。といっても一度も汲んだことはないのですが…。水は凍っておらず流れてはいたけどパイプのすぐ下がもりもり凍っております。なんだか芸術的。

ちなみに水場がある場所には小さな木の橋がかけられているのですが、木の間に隙間があるので地味に怖い(;'∀')

さてここから山頂直下まで怒涛の急登続き… あ~ヤダヤダ(ならばなぜ来た)。

うひ~既にキツイ~。でも雪がないところはまだマシだな。

大山祇命の碑。今年もよろしくお願いいたします_(._.)_

だいたいいつも石碑の上から雪が増えるのよね。ここからは山頂までずっとこんな感じなんだろうな。

お、標準的な大きさのうさうさラッセル発見(大きさ比較できるものがなくてスミマセン)。

しばらく九十九折なのですが… このカーブ、数年前に初めて登ったときツルツルに凍っていて行くも地獄返すも地獄状態に陥った場所です。かなり急なのにつかまるところが皆無なのですよ。今回はズルズルしつつもなんとか通過。

いよいよロープの急登に差し掛かりました。ここからが結構長いんですよね…ここまでツボ足で登ってきましたがズルズル滑ってだめだ!2度ほどズサーッと転げて笑えてきちゃったので、

チェンスパ出します!!(直前にズザーッとしたのでカメラが雪まみれ)

オットに「速攻でだんごになりそうだけど…」と言われながら装着。

おおーやっぱりチェンスパあると違いますね。少し登りやすくなった…けど…ツライもんはツライ。

まさに悪魔的…

ハッいかんいかん、福島の登山ガイド長谷川さんがテレビでおっしゃっていたっけ、「一息つく時は上を向かず振り返って後ろの景色を見るんだ!ここまで頑張って登ってきたんだって実感できるから!」と。

よし、こんな時こそ長谷川メソッド!!

おお~~~~~…!!! …うーん、開けてないからよくわからんけど、ひとまずここまで登ってきてエライと自分を褒めておこう。

そんなことをしている内に登り切りましたよ\(^^)/中央アルプスの主稜線がいきなり近い~。

こちらにも動物たちの道案内が。

いつものブナの木までやってきました。

何よりもこの木が一番好きです。今年もよろしく。…って光が眩しいな。

オットとブナの木。本当に立派な木だな~威厳と温かさを感じる奇跡的な存在だ。

さて!急登が終わっても山頂まではもう少しだけ歩かねばならんのですが…ここで急にチェンスパがだんごになり始めました。さっきの急登ではここまでじゃなかったのに…雪の水分の違い?ほんの数歩歩いただけで超厚底ブーツ状態。

黄色い線を引いたところまでがチェンスパに着いた雪。エッヘヘ、枝が混ざってるw歩くとバインバインするwww…なんてのんきなことを言っていられるのは平坦道までですね。

山頂直下、最後の急登はこんなだんご足では登れません…!コンコンと雪を落としながらわっせわっせ登って、

11:16 傘山山頂キタアァー!!

絶っ景!!!

傘山は十数回登っていますが、この眺めには毎回感動してしまいます。

いつもの南ア三兄弟、仙丈・甲斐駒・鋸(右に北岳もいますが。)

白根三山(北岳間ノ岳農鳥岳)と塩見。

南部、荒川・赤石・聖の辺り。(光も写ってる?)

更に南部… なんだか下伊那方面もやもやしていますね。

あ、千人塚の池が少し凍っているのがわかるな。面白い。

振り返れば中央アルプスどどん。

いつもの仙涯嶺、南駒、田切岳。迫力ありますねぇ。

山頂標識撮るのを忘れていました。カシャッとな。

おかか先生も一緒に\(^^)/

この赤いプレートもなかなか好きです。

 

…さて山頂に着いたことだしお昼ごはんを食べよう!最初にちらっと書いた通り今回は冷凍鍋焼きうどんをザックに忍ばせてきました。

オットの希望で生卵も持参しております。

実はこのうどん、元々冷凍ではなくて冷蔵タイプのもの。「これって冷凍しても多分大丈夫だよね?」ということで今回の山行まで冷凍庫で持たせておいたのです。

当日朝に冷凍庫から出してそのまま持ってきたのですが、冬以外なら歩いている間に解凍されるけどこの時季はほんの2時間歩いたくらいでは解けず、まだガチガチに凍っております。あ~ガス節約のために前の日から出して解かしておけばよかったなぁ、まぁいっかこのまま火にかけよう…

 

…おや???

つゆが… 別の袋に入って… ガッチガチ!!!

そうだこれが冷蔵たる所以(?)、迂闊だったーーーーー!!!!!

というわけで私は食べられないうどんを山頂まで運び、そのまま袋に包んで家まで持ち帰ることとなりました…。

そうだよね~冷凍タイプのうどんは最初からおつゆひたひた状態で凍らしてあるからそのまま火にかけるだけなんだよね。2024年初、自分に対しての「バッカで~」が出ました。

お箸を忘れたとか、ガス缶もしくはバーナーを忘れたとか、そもそも食材自体を忘れたとか、皆さんもお昼ごはんを食べ損ねたことが一度くらいはありますよね…?(え、ない?)

気を取り直して、行動食という名のおやつをボリボリと食べて小腹を満たした私たちでした。目の前の絶景に癒されるぅ。

風がなく陽射しがぽかぽかと暖かかったので山頂でしばしのんびり過ごしましたが、他には誰も上がってこなかったな。町民の森方面にもトレースなし。代わりにこちらにも動物の足跡が。

さーてそれではぼちぼち下りましょうか。家に帰ってうどんを食べよう。

雪が緩くてズルズル行ってしまうから下りは本当に気を付けねば。

お邪魔しました。また来ますね~。

長~い激下りゾーン突入。慎重にとは思うんだけど、如何せん急なもので勢いがついちゃって(;'∀')チェンスパの歯も効かず2度ほどシリセードしました…。

更にどうにもならなかったのはやはりここ↑。行くも地獄返すも地獄状態になった過去があるこのカーブ。先行していたオットがズルーーーリと滑り落ちたのを見て「あぁこりゃ無理だ」となり、最初からシリセードで下りた私でした。

落ち着いて歩ける道になった頃、登山道脇にこんな足跡を発見。もしや猿の足跡ですか?猿本体は何度か山で見かけたことがあるけど(町にもいるしねぇ)、足跡は初めて見たかもしれない。

お次は登り返しゾーン。当たり前だけど往路での激下りは復路だと急登になる…重い足を持ち上げつつなんとか登り切ったところで

ようやくチェンスパを外します!!オットはもう随分前から外していましたが、へっぽこな私はここまで着けてきました。こんな状態だしほとんど効いていなかったんだけどね…。

連結ルート近くの岩々ゾーン、そして展望台も通過し、

黙々と下っていきます。ほんと、火の元には要注意ですね。

口入…もとい、入口屋~。

何度来ても、下るたびに「こんなに急だっけ…」となる御嶽山コースの不思議。

雪の上の松ぼっくり。転がった跡がついていて可愛いな。

可愛いカラマツの松ぼっくりもたくさん落ちていたけど写真を撮りそびれてしまったわ。

そして御嶽神社まで下りてきました。しかしここでアクシデントが。お社のすぐ横の道を通る際にオットが屋根で頭を強打…!!前を見ていなかったらしい(*_*)

しばらく呻いたあと「もう大丈夫」と言うので並んで神社にお参りをしたのですが、その時に「罰が当たった…」とぽつり。いやなんの罪を犯してきたんだ?

神社からの絶景を改めて眺めたら、トットコ下ります。

13:30 無事下山\(^^)/

お天気に恵まれ良い初登りでありました(オットは可哀想だったけど)。

ちなみに家に持ち帰ったうどんはしばらく室温に置いておいたもののいつまで経ってもガチガチで、最終的に湯煎でとかしたおつゆを注いでぐつぐつしました。美味しかったです(小学生みたいな感想になってもうた)。

冬は天気の様子など見ながら何度かゆるめの山行に行ければいいな。欲を言えば久々に霧氷の中を歩きたい。またタイミングを見つつですな。