ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲天空のテン場、冷池山荘へ 2022年8月29-30日【前編】

今年もまたこの絶景に出会うことができました。

 

今回のルート

1日目:柏原新道第二P→種池山荘→冷池山荘(テント泊)

2日目:冷池山荘→種池山荘→柏原新道第二P

▲合計距離 16.5km

▲累積標高差 1936m

▲コースタイム 1日目:5時間51分+休憩 2日目:4時間13分+休憩

 

いきさつ

登山歴10年以上なのに昨年ようやく北アルプスデビューした私たち(コロナ関係なく人の多いにぎやかな山域に苦手意識があって…)。

その記念すべきデビュー山行は日帰り爺ヶ岳というやや渋めのところでした。

今年はテントを背負ってもうひとつ先へ。

冷池山荘のテン場に泊まり、翌日は鹿島槍ヶ岳に登るという計画を立てました。とても眺めの良いテン場だと噂に聞いているので楽しみだな~。

※以前も書きましたが、天候不良のため結果的に鹿島槍登頂は叶わず下山となりました。というわけでこのようなタイトルになっています(;'∀')

 

本編

当日朝、登山口へ向かう車中から。早速鹿島槍のお姿が…!一日目は晴れ、翌日もそんなに悪くない予報(この時点では)なのでもうワクワクしかないわ。

6:16 柏原新道登山口から出発。

昨年は登山口近くの駐車場に空きがありましたが、今回は満車で停められず。少し離れた第二駐車場に停めてそこからトコトコ歩いてきました。

良い青空だ。いってきまーす。

一年ぶりの柏原新道。今回はテン泊装備だし焦らずじっくり歩こう。

この道は全体的にとても歩きやすい上に、注意が必要なところにはこんな看板も。丁寧だわ…。

今回もなんと素晴らしい晴天。空が青すぎる。

ちょっと広いところがあったので早めにおにぎりタイム。

去年も登りはこんなふうに良い天気だったな。あ、下の方に扇平駅が映っていますね。

絶景に見とれながらもトコトコ登っていくと、上に種池山荘が見えてきた!まだあそこがゴールではないけど目標が見えると元気が出ます\(^^)/

左側にはずっと蓮華岳針ノ木岳、スバリ岳などの面々がずらり。実は今年「針ノ木に日帰りで行ってみようか?」という話も出ていたんだけど結局行きそびれてしまったな。日帰りもいいけどテントで一泊も良さそう。二泊にして針ノ木サーキットもしてみたいな。ヤマレコやYAMAP、SNSなどを見ていると日帰りする人の多いこと…皆さんどんな体力してるんだろう。

名前からしてルンルンな水平道へやってきました。

山々眺め放題。

足元は平和な道。一生歩いていたい…。

…と思っても、ルンルンロードには終わりがあります(当たり前か)。お次はガラ場。こちらにも丁寧な看板が。

遠目で見るとちょっと恐ろしく感じますが…

実際はルートがしっかりしているので大丈夫。(もちろん落石には注意を払いながら)

道が空へ続いているかのような風景。8月末頃だけどまだまだ夏山の空気感です。

山々の重なり、その向こうには雲海。

お、鉄砲坂までやってきました。昨年もこの看板にはビビらされたのですが…

坂自体はとても趣があって素敵なのですよね。どこかの古道を歩いているかのような。

熊さんに出会いませんように…と念じながら登っていけば、

視界が開け、目の前には種池山荘が!

9:51 種池山荘に到着しました\(^^)/トイレをお借りしつつ小休止をば。

こちらではちょうど秋のピザ祭りが開催中だったのですよね。10時からなので休憩している間に受付の時間になっていたらしく、近くにいた女性が「注文してきたよ!一番乗り!」と仲間内で話しているのが聞こえてきました。

ピザのことは私たちも事前にチェックしていて、いいな~…と思ったのですが、まだ先のこともあるし自作おにぎりもたくさん持ってきちゃったしで結局私たちは食べずじまい(*_*)次の機会があればその時は必ず…!

小屋の前からの絶景。針ノ木とスバリ岳。

その手前の稜線。ぽこぽこしているのは岩小屋沢岳、鳴沢岳、赤沢岳などのピークたちかな。

西側には立山連峰の美しいお姿!おぉーまた見られて嬉しい~\(^^)/

さて、それではそろそろ冷池山荘へ向けて出発しましょうか。

そして次に現れるこの看板にもドキドキさせられました。熊の目撃情報、本当に多いそうですね。SNSでも稜線近くに熊が現れたという動画を見たことがあります。冷乗越の辺りだったかな。

そんな緊張もありますが、山荘の先では今年もまたたくさんのチングルマが出迎えてくれました。

本当に見事な群生ですね。お花の時季はものすごくきれいなんだろうなと思いつつ、またしても穂になってから来てもうた…でもこれはこれできれい。

チングルマに紛れてちっこいリンドウ見っけ。タテヤマリンドウかなぁ。

足元の花々を撮り、風景を撮り、今年も全然先へ進めない稜線歩きです。

特にこの眺め。種池山荘のオレンジの屋根と立山連峰。素晴らしい\(^^)/

そのお隣には劔岳がドドンと…!迫力満点です。

前方には、明日の朝登る予定の鹿島槍が見えてきました!

おおー見事な猫耳。昨年爺へ登った時は鹿島槍だけずっと雲の中で姿が全然見えなかったのですよ。今年は見られて良かった~~。

お、よく見るとこれから向かう予定の冷池山荘も見えています。左上の白く見えるところがテン場かな。そうそう、冷池山荘とテン場は場所が少し離れているので、10分少々かかるそうなのです。あと水場がないのもネックで…。不便そうだな~とは思ったのですが、それらを補って余りある絶景がテン場から楽しめるそうなので、それを目的に(^^)

次の目的地が見えたわけですが、私たちはいまだ種池山荘~爺区間をウロウロしています(;'∀')

何度も振り返ってしまう絶景。

もう少し南の方に目を向けると穂高連峰が見えてきました。おや、右側にピョンと飛び出たものが…

あれはもしかして槍の穂先!?控えめな現れ方で面白すぎる。

もう少し登ってから再度振り返ると、しっかり槍の姿が見えました\(^^)/コンニチハ

針ノ木&スバリと、その奥に…

何やら白っぽい美しい山が見えています。あれはどこになるのかな…最近こういう山容を見るとすべて野口五郎か赤牛に見えてしまう(偏りすぎ)。地図を見ると五色ヶ原の辺りのようだけど、合ってるかな。違っていたらすみません。

そしてまた種池山荘&立山

鹿島槍。(谷からガスが湧いてきている…)

しっかりと存在感を放つ槍ヶ岳

五色ヶ原(仮)。

ズーーーム。本当に美しい山ですね。

さてさて、気付けば爺の南峰との分岐まで来ていました。正直言うと「今回は爺のピークは踏まなくていいかな~…」と思っていた私(;'∀')でもオットは、

「行ってくるね!」と張り切って登っていきました。元気だな~。

オットは南峰、中峰とピークを踏んでその先の分岐へ下りる模様。私は一足先に巻き道で分岐を目指します。

目の前に中峰が見えてきた。昨年はお世話になりました。

今回はスルーしますm(__)mごめんね爺さま。

足元には少し色づいた可愛い葉っぱたち。ウラシマツツジでしたっけ。

ゆるゆる歩きながらまた振り返る。種池山荘が遠くなってきました。

そして鹿島槍はどんどん近づいてきましたね。ワクワク。

分岐に着いて休憩していたら、山頂から下りてくるオットの姿が見えました。おお、ご無事で。

さて、二人揃ったところで再び冷池山荘への道を進みます。

ヤマハハコたちが豪華だな~なんて思いつつ稜線を歩いていると、前からとあるご夫婦がやってきて「この先の登山道にライチョウがいましたよ」と教えてくださいました。

えっ、ライチョウが…!!この先ってどの辺りかなぁ、びっくりさせないようにしなければ、と思いそろりそろりと進んで行く私たち…

ゆるいカーブを曲がった次の瞬間… い、いたーーー!!!

どわーーーーッ(心の中で叫ぶ)。こんな登山道に堂々と…!!

以前インスタの方には動画を上げましたが、モフモフと砂浴びをしていまして、それがまた可愛いのなんの。

チビだねぇ、可愛いねぇ~。ニマニマしながら眺めていたら後ろから他の登山者さんがやってきたので「道が塞がれちゃって…これは前に進めませんなぁ」とやはりニマニマしながらお話したのが良き思い出です。

ライチョウたちとの出会いと、劔&立山の絶景と。幸せを噛み締めながら歩いていきます。

種池山荘の向こうからガスが湧いてきているなぁ。

わ、進行方向の鹿島槍もガスに飲まれそう。

冷池山荘も…

焦る気持ちを抑えつつ、アップダウンを少々繰り返しながら歩いていきます。

「そろそろかな?」と思っても意外とまだ遠かったりするんですよねぇ。

あ、ようやく冷乗越まで来た!もう少し進めば…

おぉ~冷池山荘が見えました~

到着!望遠レンズを付けたままだったので、ひとまずこの時はこの写真だけ…(;'∀')

到着といっても、テント泊の受付を済ませたらここからもうひと登りせねばなりません。あとちょっと!と脳内で繰り返しながらテン場へ向かいます。

12:38 今度こそ本当に到着\(^^)/本日の宿泊地、冷池山荘のテン場です(青いテントは人様のもの)。噂通り、テン場の正面に劔がドドンと…なんという迫力だろう…!!

これは今日明日と素晴らしい時間が過ごせそう。

 

さて、少々中途半端ですが前編はここで区切りたいと思います。というのも、二日目はほぼ雨で内容があまり無いもので…

 

↓後編はこちらから

hinemosk.hatenablog.com