ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

土器・石器・黒曜石を見に。

昨年、ふとしたきっかけでご近所に住む平沢さんという方が縄文好きだと判明し、お宅にお邪魔して土器や黒曜石などを見せていただいたことがありました。

その時のことをざっくりとしか書いていなかったので、写真を何枚か載せておこうと思います。

平沢さん宅へお邪魔すると「これオレが中学生の頃に掘ったやつ」と言いながら早速土器の欠片が出てきました。おぉ~~~。

たくさんの土器の欠片があったのですが、これらはすべて町内の高尾遺跡で採掘されたのだとか(高尾は我が家の南側にある地区)。平沢さんは確か60代後半なので、中学生の頃というと50年以上前なのか。

子供の頃からずっと考古学に興味があったそうで、大人になってからもご自分で採集したものを専門家の先生に見ていただいたり郷土資料館に寄贈したり、地元の子供たちを招いて説明したり等されているのだそうです。

離れの二階に上げていただくと「これ考古博物館で見るやつだ」というものがずらり…!これはまだ一部で、数ケースあってびっくりしました。

黒曜石は大きいものから数ミリ程度の小さなものまで様々。形も色々ですが↑この写真中央の鏃が本当にきれいな形で一目ぼれしてしまいました。

中にはアルファベットや数字が書かれているものがあって、それは町指定の資料として登録されているのだそうです。

ケースに入っていない少し大きめの黒曜石は直接触らせてもらいました。光を当てると透明感があってものすごくきれい。でもナイフや包丁代わりに使われていただけあって、切れ味は鋭そうでドキドキしました…取り扱い注意ですね。

黒曜石の他、石器の類も。平沢さんが一番好きなのはこれらの石器だそうで、数も種類も本当にたくさんありました。(私の場合、一番好きなのは土器かなぁ…それも顔が付いているもの。もしくは土偶)←誰も訊いてない

多くは縄文中期頃、中には旧石器時代のものもあるそうです。

「ここに指をひっかけて手のくぼみに沿わせるとすごくしっくりくるんだよ」など説明を受けながら直接触ってみましたが、平沢さんの言う通りにすると確かに…!持ちやすく、そして使いやすくするために考えて作られているんだなぁ。

「もちろん実際どう使っていたかは縄文人に聞かなきゃわからんよ。でもきっとこうだったんじゃねぇかなと思うんだよ。こういうのは色々想像を膨らませるのが楽しいんだよな」平沢さんのお言葉にうんうんと頷いてしまいました。

個人的に一番すごいなと思ったのはこちら。つるっつるすべっすべに磨かれていて、ものすごく触り心地が良い…!!上の方に小さな穴が空いていたのですが、まるで現代の機械で空けたかのようなすごくきれいな穴でして。

黒曜石で作られた鋭いキリを見たことがあるけどああいうので根気強く空けるんですよね…古代の加工技術すごすぎる。

ところでこれは結局何だと言っていたっけ、アクセサリーだっけ…色んなお話をしすぎて記憶が(;'∀')


この石鏃もカッコよかったなぁ~。五千年前か、もっと昔か、当時この辺りに住んでいた人が実際に作ったものなんだよなぁ…とまじまじ眺めていると不思議な気持ちになりますね。

そんなこんなでたくさんのものを見せてもらい話を聞かせてもらい、楽しいひと時でした。今日はありがとうございました~とお礼を言って帰ろうとしたら「これ持っていきな」と…

土器の破片と黒曜石をどっさり!お土産にいただいてしまいました(;'∀')※もちろん町指定の貴重な資料になっているものは入っていません。

せっかくだからありがたくお借りしていこう。お店に飾ってみたら面白いかも。

というわけで現在店内にミニ縄文コーナーを設けています。またそのご紹介もできれば(^^)といってもほんの一部しか展示できていないからもうちょっと考えなきゃな。