ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

▲御嶽山(3,067m) 2023年7月4日

いつも眺めていたあの山へ。

 

今回のルート

黒沢口6合目駐車場→剣ヶ峰(山頂)→二ノ池山荘&二の池ヒュッテ→黒沢口6合目駐車場

▲合計距離 12.9km

▲累積標高差 1341m

▲コースタイム 行動6:42+休憩1:33=8:15

 

里から、そしてこの辺りの山の上から、何度も何度も眺めていた御嶽山。いつか登ろうと思いつつなんとなく機会を逃していました。そして今年7月初め、剣ヶ峰(山頂)までの道が通行可能になったのを機に今年こそは!と登ってまいりました。

御嶽山は色々なルートがあるのでどこから登るかは悩みどころ。当初は王滝口からを計画していましたがこの時点では剣ヶ峰までの道は通行止めになっていました(現在は通行可)。そのため今回は黒沢口から女人堂や石室山荘を経由して剣ヶ峰へ。そして二ノ池山荘や二の池ヒュッテへ寄り道して同じ道を下山することにしました。頑張っていってみよー\(^^)/

 

5:54 黒沢口から登山開始。平日だからか駐車場にはまだゆとりがありました。

出発前に改めて登山情報をチェック。

剣ヶ峰への道は7月1日に開通したばかり。ヘルメットもちゃんと持参したので準備は万端であります。

それでは早速登っていきましょう~。しばらくは木の階段が続きますが、場所によっては木が腐っていたりつるつる滑ったりするので思いのほか神経を使いますね…。

道中いくつかの鳥居や祠が。私たちは御嶽信仰の者ではないのでどんな神様なのかなと思いつつ「お邪魔します」のご挨拶をば。

今回の山でとても多く見られたのはカラマツソウ。華奢な花びらがとても素敵。

そして可憐なゴゼンタチバナもたくさん。

おお、少し登山道の様子が変わって岩ゴロになってきました。

七合目を通過します。

まだサラサドウダンが残っているんだなぁ。嬉しい驚き。

マイヅルソウのお花も。

ツマトリソウも!可憐でとってもかわいいお花です。

青空とサラサドウダン。

そう、この日は抜けるような青空だったのです。「いやぁ、青!」と何度口に出したことか。

お、ロープウェイ乗り場がありました(といってもここからまだ10分先だけど)。まだ始発が動いていない時間帯なので静かだけど、もう少ししたらこの道もにぎやかになるのかな。

さてさて先へ進みましょう。木の根と木の階段の連続でなかなか足にきますね…。

時々写真を撮りながら登っていきます。

まだまだ続く階段にげっそりしつつも、向こう側がなんだか明るくなってきたような。そろそろ森林限界超えるかな?

ツマトリソウゴゼンタチバナの可憐シスターズ。

ふと振り返ってみると… おお!いつの間にか後ろが開けていました。

中央アルプスの稜線の向こうに南アルプスが見えているのかな。わーこれは上からの絶景も期待できそう。頑張ろう!

さらにひと登りすると…

7:50 女人堂に到着です。開けたー!

ちょうどいい絶景ポイントにベンチがあったので小休止をば。

休憩中、建物の上の方から妙な音が聞こえてきました。風が強かったので屋根か壁かどこかの隙間から鳴っているのだと思うけど「猫の声がする!どこにいるんだろう?」とあわあわしていたオット。確かにニャ~ともミャ~とも聞こえる気がする…けど!落ち着け、これは風の音だ!猫はいない!(多分)

休憩を終え再び登り始めます。だいぶ岩ゴロになってきました。

イワカガミだ!この時季でもまだ残っていたんだねぇ、嬉しい出会いです。

休憩がてら女人堂を振り返る。

ナナカマドの花、夏山気分が盛り上がります。

中央アルプスの稜線がよく見える。絶景に心躍ります\(^^)/

たくさんの石仏様に心の中でご挨拶をしつつ、先へ。

所々にこんな看板も。

灌木帯を抜けて…

視界が開けて開放感\(^^)/…と喜んだのも束の間、森林限界より上は強風が吹き荒れていて「さむッ…!」と思わず口走ってしまうほど。石室山荘まで着いたらウィンドシェルを羽織ろうかなと思ったけどまだ結構距離があるしそれまでに体が冷えそうなので、とっととザックからウィンドシェルを取り出して羽織りました。

この辺りで私の帽子が飛ばされてしまったけど運よくオットがいる方向だったのでうまくキャッチしてくれました。すまぬ。

振り返ると遠くに何やら建物が。王滝口の辺りかなぁ。確か登山口にもビジターセンターができたんですよね。三岳の道の駅にある方は何度か前を通ったけど立ち寄ったことはないな…一度訪ねてみなければ。

だいぶ火山らしいゴロゴロ道になってきました。

黙々と登っていくと上の方からにぎやかな話し声が。先行していた若くて元気な三人組に追いついたようです。この辺りの山はあまり登ったことがないらしく、東の方を眺めて「あれ何ていう山?めっちゃ気になる!全然わからん!」と話していたタイミングでちょうど私たちが通りかかったので、わかる範囲で教えてあげました。(あげました、って言うと偉そうだな…)

「なんでそんなに詳しいんですか!」と言われたので「あの辺りに住んでるから…」と答えたら「いいなー長野移住めっちゃ憧れます!」と。やっぱり山好きの人はみんなそうなんだな~と思ったものの、「でも僕たち仕事がダイビングのインストラクターなんで…」と(;'∀')そりゃ海なし県には来られませんよね…!また休暇でぜひいらしてください♪

そんな会話をしつつひと登りすれば石室山荘に到着です。あれ?ルートはどうなっているんだ?と思ったら…山荘の中を通り抜けていくんですね!

山荘の中は広々~そして眺めも良い~。ここが九合目になるのでちょうどヘルメットを被るタイミング。装備を整えたら…

石室山荘を後にします。お邪魔いたしました。

山頂までもうちょっと!あ、写真に写り込んでいるお兄さんはこのあとも何度か道中でお会いし、しかも下山後に車が隣同士だったことも判明しました。なんだか勝手に仲間意識が芽生えてしまうのは山あるあるですね。

山荘近くには先程の三人組が見えます。「めっちゃ最高ー!!」という声が上まで聞こえてきて思わずニヤリとしてしまいました。ほんと、こんな良い天気の時に登れて最高ですよ\(^^)/

目の前には鳥居やたくさんの石碑、石仏様。ここが覚明堂かな。

この方が石碑などでお名前をよく目にする覚明さん。お初にお目にかかります。私ら御嶽信仰の者ではないけど入ってもよかですか。

改めて… ものすごいところにお堂があるんですねぇ…。

青空に吸い込まれるように登っていきます。

あと本当にもうちょっとなんだけどここが結構キツイ…!

わ、すぐ隣に見えているのが二ノ池かな。今は灰で埋まってしまったけど、噴火前はとても綺麗だったそうな。

反対側には中央アルプス南アルプスの山並み。

そしてあそこに見えているのはもしや王滝頂上かな?

目の前にシェルター出現。できることなら噴火には遭いたくないけど、いざという時にこういうものがあると心強いですねm(__)m

慰霊碑も。噴火当日も良いお天気だったのでたくさんの方がこんなふうに山登りを楽しんでいたんだろうな。まさか山が噴火するなんて誰も思わなかったはず。改めて、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

山頂へ続く最後の階段が見えてきました。

ゼェゼェ… この…階段っていうのがまた…地味にキツイ…

つ、着いた…っ 山頂には御嶽神社の頂上奥社があるのですが、作業中だったのでささっとお参りだけさせてもらってすぐ退散…。

10:06 そしてこちらが山頂標識。お疲れ様でした~\(^^)/

二ノ池を見下ろす。その向こうには乗鞍や北アルプスの山々。

王滝口や王滝山頂。

中央アルプスの稜線。ちょうど写真真ん中が南駒や空木の辺りかなぁ。

その向こうには南アルプス。真ん中の三角は甲斐駒だっけ…(記憶が曖昧だけど確かそうだったはず)。

絶景を眺めながら小休止。他に白山もよく見えていたんだけど写真を撮りそびれてしまいました。残念。

さて、そろそろ下山開始しましょうか。

と、その前に少し寄り道。二ノ池山荘と二の池ヒュッテに行ってみます。

灰色の二ノ池を眺めながら。

噴火前の風景も見てみたかったな。

まず最初に現れるのは二ノ池山荘。でも、山荘横を抜けて先に二の池ヒュッテを目指す予定。

といっても徒歩2分だからすぐそこなんだけどね。

か、かわいい看板…!!

到着。お邪魔しまーす。で、このあと小屋内部の写真は撮りそびれました(;'∀')私たちは手ぬぐいやTシャツなどを購入。

これら。使うのが楽しみ♪

小屋周りも色々おしゃれで可愛い。雷鳥がトレードマークですね。

ここにもカラフルな雷鳥たちが!

このあと二ノ池山荘にも立ち寄り(また写真は撮りそびれました)、オットがTシャツを購入。山でのお買い物は楽しいな~ほくほく。

さて、絶景も堪能したしお買い物もできたしで、大満足で下ります。

そういえば。この日登りの途中で私たちを颯爽と追い抜いていったわらじ履きのお兄さんがいました。下りでもお会いしたのですが、どうやら石室山荘で登山靴(トレランシューズかな)に履き替えた様子。オットが「下りはわらじじゃないんですか?」と訊くと「これからスピードアップするんで!」とのこと。ちなみにわらじと笠は鳥取投入堂を訪れた時に購入したもので、この日初めておろしたのだとか。

スピードアップの宣言通り、下りはより颯爽と去っていったお兄さんでありました。いろんな人がいるもんですなぁ。

女人堂近くまで下ると、ナナカマドや山の眺めとはそろそろお別れ。

名残惜しいなぁ。

そして女人堂前でまた小休止をば。ストレッチをするオットの頭にはおにやんま君。今まで背中につけていたけど、それだと顔周りにやってくるうるさい虫たちにはあまり効果がなかったのです。それで顔の近くにつけてみることに。

私も帽子につけてみました。アブもうるさいけど個人的にはあのメマトイというのが本当に嫌いで。確か涙の成分によってくるんでしたっけ。視界に入って煩わしいし時々目の中にダイブしてくるやつもいて「あ゛ーーーーーーっ!!!!(怒)」ってなるのですよ…。

帽子におにやんま君をつけたのが効いたのか、下りはそこまで虫が気にならなかったような気がします。顔の横にぶら下げるようにしてつけるとより効果的なのかなぁとも思ったけど、それだと邪魔ですよね…(;'∀')揺れて顔に当たりそうだし。

下りも同じ道なので写真もあまり撮らず黙々と歩きました。カラマツソウは相変わらず可愛かったな。

下りではロープウェイに乗ってきたらしき方々とのすれ違いがあって、さすがににぎやかでした。それでも思った以上に空いていてかなり快適に歩けましたよ~。

でも…時々滑る木が混ざっているこの階段はかなり気を遣いました(;'∀')最近あまり筋肉痛にならないんですが、この山行後はしばらく足が痛くて痛くて。次は別のルートを歩こう…。

13:54 無事下山!!\(^^)/

一度登ってみたかった御嶽山、天気にも恵まれとても良い山行となりました。他にもルートがたくさんあるので、時期を見ながらまた登れればいいな。

おまけ1。帰りの車中から。この日もとても暑く、空には夏らしい入道雲が。

おまけ2。日義の道の駅でとうもろこしソフト。美味しかったーーーーー。やはり下山後のアイスは外せませんね。