ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

星々の悲しみ。

原田マハって原田宗典の妹さんだったのか…(今日初めて知って驚愕しました)。

ムネリンの本の左右に宮沢章夫&宮本輝。10代後半~20代前半の頃の私の愛読書たち。あ、宮沢章夫さんは今でも読んでいるしこれからも一生読む。いや、宮本輝さんも何年かに一度読み返すことがあるな。(つまりムネリンだけしばらく読んでいない…)

 

宮本輝さんといえば、

今年の冬に短篇集『星々の悲しみ』を再読しておりました。学生の頃から何度か読んでいるはずだけど、何年も間が空いたため内容を忘れてしまった話がほとんど。思いがけない結末に何度も胸をしめつけられながらの読了でした。

ところで皆さんは小説を読むときに脳内で映像を思い浮かべますか。

私はわりと具体的に映像を思い浮かべるタイプでして、登場人物もなるべく実在の俳優さんに当てはめようとしてしまう癖があります。「もし実写化したら」という妄想が捗る捗る。

で、この本の表題作『星々の悲しみ』に出てくる主人公の友人・草間は、ちばあきお先生のキャプテンプレイボールに出てくる野球部員、つまり「こいつは絶対坊主頭」と完全に決めつけて読んでいたのですが、49ページに書かれた一文に腰を抜かしました。

すると、草間は七・三に分けた硬そうな頭髪を掌で撫でつけて、

お、お、お、おまえ七・三だったんか・・・・・!!??

いや、逆に「一体いつから坊主頭だと錯覚していた?」ですよね…なんだこの叙述トリック… いや叙述トリックですらないわ。

 

そういえば私さっき「登場人物はなるべく実在の俳優さんに当てはめる」って書いていましたよね…なぜ草間だけ漫画なんだ。今まで全然違和感なかったのが恐ろしい。

 

もうひとつ宮本輝さんといえば、『優駿』の作者としても有名な方ですよね。

恥ずかしながら私は未読なのですが『優駿』と聞いて思い出してしまうのが、ドラマ『やっぱり猫が好き』のとあるワンシーン。

恩田姉妹がクイズ番組に出るための練習をしている時…

きみえ「問題です。『優駿』の作者は誰か」

かやの「・・・・・・オラシオン

きみえ「そりゃ馬の名前だよ!」

かやの「あぁそっかぁ(照)」

あのドラマは台本とアドリブが入り混じった不思議な作品だったけど、ここは絶対アドリブでしたよね…面白すぎていまだに忘れられません。

今更だけど機会があれば読んでみなければな、『優駿』も。