ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

蕎麦を潰す。



嵐の前の静けさなのか、昨日今日は晴天、微風。すこぶる良いお天気です。



▲横着して窓ガラス越しに撮ったので四角い何かが反射していますね…失敬。


週末は3連休なので当店も14日(月)まで営業予定ですが、台風が心配ですね…。
大きな被害が出ませんようにと祈るのはもちろん、蕎麦屋としてはこれから刈取り予定の地元産の蕎麦たちも心配です。
ここ3年ほど不作が続いているので今年こそ豊作であってほしいと願うばかりm(._.)m



さて、昨日の朝のことですがオットが「あ、蕎麦湯の素が足りない…半端分を潰すか」と言いながら、一人前に満たない蕎麦の束をさくさくと刻んでいました。





普通で考えれば「!?」な行動なのですが、実はこれ身麻呂の頃から15年ほど続いていることでして…。
どういうことかと言うと、当店では蕎麦を切ったときの切れ端を細かくして、更に蕎麦粉をちょっと足して(これを蕎麦湯の素と呼んでいます)蕎麦湯に加えてご提供しています。つまり茹で湯だけではなくて蕎麦そのものを入れているので、底の方はちょっとした蕎麦粥みたいになります。


▲現在はひすいそばなので緑〜。


これはオットの父であり身麻呂の大将が「切れ端がもったいねぇ」ということで始めたものなのですが、思いのほかお客様から好評でして…ひねもすでも変わらず続けているのです。
ほとんどが蕎麦の切れ端だけで蕎麦湯の素の分をまかなえるのですが、お客様が多い時などどうしても足りなくなってしまって、せっかく打った蕎麦を潰すことになるのですよね…(と言ってもわずかな量ですが)。
それはそれで「もったいねぇな」と言っていた身麻呂の大将。そしてオットも。圧倒的矛盾…!!
変な店だなとどうぞ笑ってくださいませ\(^o^)/



蕎麦湯はお好みでこのままでも、そばつゆを足して味付けしても。
召し上がる前によーくかき混ぜてくださいね。


※ちなみに当店の場合はつなぎを一切使わない十割蕎麦なのでこれができるんだなとつくづく思います。
小麦粉が入った蕎麦でこれをやると、小麦粉に火が通りきらないからよろしくないかもしれません…ご注意ください。



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