ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

傘山(1,542m)御嶽山コース 2020年1月14日



2020年の初登りは、一番近くの傘山へ。


傘山に登るのは我々にとって7回目。
でも前回登ったのは…あらら、2019年2月だって。ほぼ一年登っていなかったのか!

当日朝。なんといっても近所の山だし早朝は寒いしで、のんびりスタート。
午前9時頃自宅を出発しました。この時はまだピーカン!
午後になると曇りになり、夜は雪の予報。


今回ももちろん御嶽コースで。
いつもの駐車場にはやはり車は一台もなく…また我々の貸し切りなのかな。


さあ、ゆるゆると登りはじめます。
11月に富士見台に行って以来、2か月ぶりの山。すでに体が重い…!!

御嶽コースは立派な松を眺めながら登っていくのですが、
すべての松の周りに今までになかった囲いが作られていました。
松の古木の保護のため(里山整備事業)、とのこと。
日付を見たら昨年12月になっていたので、まだ最近のことなんだなぁ。
自然そのままというのもいいことなのだろうけど
こうして保護のために人の手が加わるというのも大事なことですよね。
(何もせず登るだけの私が偉そうに言えることじゃないですが…)


15分ほどで御嶽神社に到着。
山登りの鉄則、最初の15分ほどは「ゆっくりすぎるほどゆっくりなペース」で。
だからここまで超ゆっくり歩けばちょうどいいくらいですね。


ここからの眺めもなかなか。
元日にはここから初日の出を拝む方も結構いたのかなぁ。


さて!ずんずん先へ進みますよー。
登山口から山頂まではコースタイムで約3時間。
のんびり歩ける平坦な道あり、アップダウンあり、やや細めのトラバースあり、そして所々に急登あり・・・
基本的に歩きやすいけどわりと変化があって飽きないルートです。


このルート上にはちょこちょこポイントになる場所があって。
最初にやや急登を登り切ったところにあるのがこの口入屋…
じゃなくて、入口屋の石碑。(いつも枝雀さんのおなべちゃんがちらついてしまう)
ここから先は少し緩やかになります。


道中、うっすら白いところもあったけど雪はほぼなし。
まるで晩秋の山みたい…ク、クマさんたちちゃんと冬眠してるよね??
昨年はこの辺りでの目撃情報が本当に多かったので、今回もちょっとヒヤヒヤしながらの山歩きでした。
山形かどこかで冬眠できていないクマが里に下りてきちゃったというニュースもありましたし。
というわけで今回も念のため熊鈴リンリン、更にスマホから落語を流しながら歩きました。
 

ややトラバース気味にひと登りしたらこの道標がある尾根に出ます。
いつもここから登山道の様子が少し変わるのですよね。
いつだったか冬に来たときはここから霧氷が見られ始めたんだけど…
今回はほぼ変化なしでした(*_*)なんとなく予想はしていたけども。


またひと登りして、展望台に到着。
駒ヶ根、宮田、伊那方面がどどんと開けています。
奥の方には八ヶ岳も!蓼科山の姿はやはり目立つなぁ。


運動不足がたたってこの時点でかなりゼーハー。
休憩がてら、お腹にちょっと入れておきます。
お客様からお土産にいただいた大納言ふぃなんしぇ。
食べてびっくり、ものすっごくしっとりで風味がいい!激うまでした。
疲れが取れる~~~。


さて、気力が回復したところで再び歩き出します。
白いところも増えたけどうっすら程度だし凍ってもいないのでサクサクと。


最後の急登前に通過する小鳥の森(と勝手に呼んでいる)では
木々の葉もすっかり落ちてなんだか広々、というかちょっと寂しい眺め。


その先、またゼエゼエ言いながら登るとこの場所に出ました。
オオヤマツミノミコト様。ここもまた登山道に変化が現れるポイント。


さっきよりも少し雪が増えました。
以前、この先の急登がツルツルに凍っていてちょっと怖い思いをしたこともあったけど今回は凍ってる箇所はまったくなく。
その代わりずるずる足を取られてそれはそれで登りにくかったけど…


でもアイゼンが必要な箇所は一切なし。


最後の急登を過ぎたらトレースがわかる程度の雪がありました。
いつ登った人のかなぁ・・・なんて思いながら歩いていると、
なんだかタヌキのようなキツネのような足跡も・・・。
野生動物かな?と思ったけどよくよく見ると人の足跡に沿っているので、ワンちゃん連れで登った方がいるのかな、と。
そういえば某SNSにて傘山で検索したらワンちゃんの写真が出てきたことがあったっけ。
その方かどうかはわからないけど、きっとそういうことなんだなー。

でも、その直後、なにやら見慣れない足跡に気付きました。
ウサギよりもずっと小さい点が4つ並んで、まるで熊のヒヅメの形のような・・・
こ、これってまさか!?と青ざめたとき
後ろにいたオットも「こ、これって熊・・・!?」と全く同じことを言い始めました。

(;´Д`)あの恐怖再び!!!!

え、どうする引き返す!?と顔面蒼白になりつつも
よくよく見てみると・・・熊だとしたら「手のひら」の跡がない。
あとからネットで調べたらやっぱり熊の足跡とは全然違いました。
多分リスだったんじゃないかな。
(リスと熊の足跡じゃ全然違うけどあの時は本当にそう見えました)

大丈夫大丈夫、と気分を落ち着かせて先へ進みます。
ちなみにこの緊迫した空気の中、私のスマホからは「くしゃみ講釈」の一場面
からくりの「ホエ~~~イ!!」が響き渡っていましたとさ・・・

伝馬町より~引き出~されホエイ さ~きには制札か~みのぼりホエイ


そうこうしているうちにいつものブナの木。お元気ですか。


オットもこの木の写真を撮らずにいられない。
相変らず立派な佇まいです。ここまで来たら山頂はすぐ!


山頂直下の、最後の最後の急登をズルズルやりながら登りきると


山頂に無事到着でございます~~~ここ何回かで一番しんどかったわ。
だめだな、運動しないと・・・と思いつつ時計を見ると2時間ちょっとで登っていました。
もうちょっとのんびり登ってもよかったよ(;´Д`)


さて!ひとまずはお昼ごはんの準備に取り掛かりましょうか。
今回は、どこかのスーパーで安売りになっていた時に買って以来しまいっぱなしだったこちら↑
(ザックの中で潰れたのか箱が一部変形してるけど・・・)
そういえばこれすき焼き風だったっけ。すっかり忘れてた。
で、このあともすき焼き風だということを一瞬で忘れた私はできあがったうどんを食べながら
「あれ、これなんか変わった味。普通の鍋焼きうどんじゃない!」と思い
帰宅後に写真を見て再び「あ、そうかこれすき焼き風だったんだっけ!」と思い出したのでありました。
大丈夫か?私(の頭)・・・・・


まずアルミ鍋でお湯を沸かしてから、うどんを投入。
その時にお餅と卵も投入、そのあとで添付のつゆを入れ・・・
ああああ溢れる!!(;´Д`)


なんとかギリギリのところでグツグツ煮ることができたわ・・・
と、やや悪戦苦闘していたところ、オットがビールを取り出した!


くーーーーっ、ウマイ!!!

オットいわく「山頂でビール」をずっとやってみたかったそうです。
(泊まりのときにテン場で呑むのはいつもやってるけど)
ここなら家がすぐ近くだから気楽だし、下山後の運転を私に頼めるし。
ものすごく美味しかったそうですよ・・・


そんなオットに対抗して(?)私のお楽しみはこちら。
お客様からお土産にいただいた玄米志る粉。
このパッケージと文字、上品で美しい・・・


中身は粉末状になっていて、これをカップにあけてから熱湯を注いで
よくかき混ぜてからいただきます。
優しい甘さと玄米の香ばしさがたまりません、これは美味しい~!


休憩の時に食べたおやつもだけど、人様からいただいたお土産のおかげで
とてもぜいたくな山行になっているなぁとしみじみ・・・
ごちそうさまです。


そうそう、食べることばかりでじっくりと山を眺めていませんでした。
中央アルプス側に目をやると・・・あらら、新しい看板ができてる!!


だいぶ曇ってきちゃったけど、いつもの山々を間近で眺めることができました。


左から仙涯嶺、南駒、田切岳。


空木岳方面。
写真中央よりやや左に、オットがいつも「ツキノワグマ!」と騒ぐ雪形も。


奥に越百もちゃんと見えます。真っ白。


反対側に目を向けると、

こちらにも看板が作られていました。


伊那谷を見下ろす。正面には南アルプス


いつも家から見ている仙丈ヶ岳、甲斐駒、鋸。


正面にはとんがり帽子のような塩見。


白根三山の姿も。
(来年、林道はどうなるかなぁ・・・)


我が家がある方を見下ろしてみる。
近くに内堀醸造さんの赤い屋根があるのでわりと当たりを付けやすい。
とはいえ我が家はちょうど森の影になっちゃうからはっきり見えないんだな。


例によって誰にも会わず二人占めなので、せっかくだから記念写真をば。
いつもわざわざ逆光で撮ってしまう・・・。


もう一枚、知らないうちにオットがタイマーをセットしていた。
私はおしるこの最後の一口を飲み干しているところ。
オットはシャッターに合わせてジャンプしようと狙っていたらしいけど完全にタイミングずれましたな。

さて、お腹いっぱいになったしそろそろ下ろう・・・という時に
「あっ、干し柿食べるの忘れてた!」と気付き、

また食べる(;'∀')
昨年うちで作った干し柿クリームチーズをはさんだやつを前日に用意しておいたのでした。
干し柿っていいですよねぇ。甘くて美味しい上にしっとりしてるから口の水分持って行かれないし。
クリームチーズとの相性も抜群。山おやつに最適だな。


ごちそうさま。思い残すことはない。いよいよ下山です。
(登場してなかったけどおかか先生もちゃんと連れてきていました=^_^=)


登りも急だけどもちろん下りも急なわけで、
雪が中途半端にあるところは滑りやすいので気を付けて下ります。
オットが二度ほどずるっと滑っていてこりゃ大変だと思っていたら、私も一度ずるりと(;'∀')

ところで山頂から下りはじめた頃からなんとなく思っていたのだけど

ト、トイレに行きたい・・・(;´Д`)

そう思い始めるとどんどんトイレに行きたくなるわけで。
完全にトイレブーストがかかった私は勢いでぐんぐん下る。
気付いたらオットが付いてきていない!しばらく待っていたらそろりと下りてきて
「ちょっと膝が痛い・・・」とのこと。それは可哀想な・・・。

トイレに行きたいから一刻も早く下りたい私と
膝が痛いからなるべくゆっくり下りたいオット、利害一致せず・・・!!

結局私がどんどこ下り、ちょっと止まってオットを待つ、という
よくわからないペースで下山していったのでありました。


木の股にちょこっと残された雪。下りはほとんど写真も撮らなかったなぁ。
そういえばテープも以前と比べると増えたような・・・。
松を守るロープや山頂の看板、そして登山道のテープ。
せっかく整備が進んでいるから登山者がもっと増えるといいなぁ。

そんなこんなで今回もケガなく無事下山いたしました。お邪魔しましたm(._.)m
今までわりとひょいひょい登れていたルートだけど運動不足のせいか今回は結構きつかったです。
いかんな、ちゃんと体を動かさなければ・・・。


おまけ。

山に持っていったものの食べそびれたおやつ。
を、帰宅してから食べました(;'∀')
ほんとに食べてばっかりだな・・・!!


.