ひねもすのたり。

日々と山と猫と蕎麦屋のこと。

高鳥谷山(1,331m) 2020年6月9日



4ヶ月ぶりの山歩きは、絶景の里山へ。

最後に山へ行ったのは2月11日の吉田山。→吉田山(1,450m)2020年2月11日
のんきに山へ遊びに行くのはまだちょっと気が引けるけど・・・少しずつ以前の生活に近付きつつある今日この頃、そろそろ近くの山へハイキングに行ってみようか、ということになりました。
行先はおとなりの駒ヶ根市伊那市にまたがる高鳥谷山(たかずやさん)。

ルート:駒ヶ根市東伊那「高烏谷神社」駐車場からのピストン
距離:約2.7km 累積標高差:約442m

高鳥谷山は「絶景の山」として人気の里山
2時間もあれば往復できる手軽さの上、なんと車で山頂まで行くこともできます。
中川村の陣馬形山みたいですね~。
駒ヶ根・伊那方面では他に戸倉山も人気で、そちらは今年1月に登ってみました。→ 戸倉山(1,681m)2020年1月20日



東伊那の高鳥谷神社駐車場からスタート!
他に誰かいるかな~と思ったら誰もいない・・・ひねもす号ぽつん。
まあ密を避けるべきだからその方がいいんだけどなんだかサミシイね。



さて早速出発なのですが、どこが登山口になるのかな?
この鳥居から続く参道のほか、右側にもう一本道があるのです。
でもそちらは林道っぽいから参道を行けばいいのかな。お邪魔いたします。



光があふれる静かな参道。雰囲気のいいところだなぁ。
立派な松並木に見とれながらさくさくと歩いていきます。



新緑の中、神社が見えてきました。



立派な神楽殿



手水舎で手と口を清めて・・・
(そういえばコロナ対策で手水舎の使用を禁止しているところもあるそうですね。私が読んだ記事はどこの話だったかな。)



本殿へお参りをば。まるで夏の雰囲気。
神社の境内って子供の頃の夏休みを思い出します。
さて、登山道はどこからなのか・・・とキョロキョロしていると、本殿脇に


あ、看板みっけ!



ここからようやく山歩きのはじまりです。
4ヶ月ぶりなので無理せずゆっくりのんびり行こう。



このところぐっと気温が上がり暑い日が続いています。
この日も暑かった・・・でも時折さわやかな風が。



途中、林道との出合がありました。その場所にこんな看板も。
ここは止山なんですね、気を付けなければ(って変なことする気もないけど)。



きらきらとした新緑。梅雨入り前の良いときに来られてよかったな。



なにやら石碑を発見。覺(覚)順霊神と読めます。
なにかの神様なのかな?覚順・・・ってどこかで聞いたような。
帰ってから調べてみたら「御嶽山には亡くなった人を霊神として祀る信仰がある」という話が出てきました。
じゃあ覚順というのは人の名前で、何か偉業を成し遂げたことで祀られているのかなぁ。
再度検索・・・あれ?御在所岳が出てきた。
あらま!御在所岳山頂近くの御嶽神社にある碑に「行者 覚順」の文字が!なるほど、行者様だったんですね。
明治17年御嶽教の覚順行者が木曽の御嶽神社より分霊して御在所山頂に神社を建立した」のだそうです。(現在の社殿は建て替えられているとのこと) 
御在所といえば、もう10年以上前のことでしょうか。
山登りを始めたばかりの私が初めて「この山に行きたい!」と提案した思い入れのある山。特に浜松に住んでいた頃は何度も通った大好きな山なのです。
それで覚順という名前になんとなく覚えがあったのかなぁ・・・。
あるいは、この辺りは御嶽信仰が盛んだから別のところでも目にしているかもしれないですね。



更に登っていくと、麓ではもう終わっているヤマツツジがきれいに咲いていました。
可愛いな~。



またツツジ。あれ、種類が違う・・・なんだか丸っこいような。



これはさっきのと一緒?赤いのは何ツツジだっけ(;'∀')
うちにある紫っぽいのはミツバツツジで・・・えーっと。
よくわからないなりに、オットとツツジの話をしながら登っていきます。
花びらが丸っこいのはアカヤシオを思い出すよね~。って、また御在所を連想してしまうではないか!
気軽に県外へ行けるようになったら久々に登りにいきたいなぁ。もちろん御嶽神社もお参りしたい。



そんなことを考えつつどんどん登っていきます。
そういえばここまで登山道の様子にあまり触れていませんでしたね(;'∀')
距離は短いもののほぼ直登のような感じなので、意外と良い運動になります!
久々に山を歩く私たちにとっては尚更です・・・。
でも難所があるわけではないので、はじめての方でも登りやすいかと。

そうそう、山頂への最後の登りに差し掛かる手前右手に「水場」の看板がありました。
今回は確認しなかったけど、次回どんな感じか見に行かねばな。



水場の看板の少し先、分岐がありました。
真っ直ぐ行くと直登、右へ行くと巻道。
まあ真っ直ぐ行けばいいか・・・ということでそのまま登っていきます。

今回私は熊鈴のみだったけど、オットは相変わらずスマホから枝雀さんを流し、更に登山道脇を見ながら
「これセンブリじゃない!?」「えーあの苦いお茶の?」
「これなんだっけ・・・ウツギ?」「それっぽいけどワカラン!」


↑これが「ウツギっぽいけどワカラン花」

などなど、ワアワア言いながら最後の急登を登り切ったら・・・・・

あっ、山頂に人がいる!!(;'∀')

すかさず後ろにいるオットに「音量下げよ」と指示を出した私でした。油断したわ。



山頂にいらした方はお一人で絶景を目の前に、ゆったりと椅子に腰かけられていました。
椅子の他アウトドアグッズを色々持参されていたようなので、車でここまで上がってきて自分の時間を楽しまれているんだろうなぁ。

・・・なんて素晴らしい休日の過ごし方なんだ!!

きっと静かに過ごしたいんだろうなと思い、挨拶だけして私たちはひとまず奥宮へお参りをば。


お邪魔しています。おかげさまで無事登ってこられました。
立派な石の祠だわ。今は車でも上がってこられるけど、昔はこれを人の力でせっせと運んだんだろうな・・・。



さて、私たちも絶景を拝もう。おお~話で聞いていたとおりの素晴らしい眺め!!
霞んで風景がぼやけているけどとても気持ちのいいところだ~\(^^)/



正面に中央アルプス。眼下には駒ヶ根と伊那の街。
あの辺が養命酒かなぁ・・・あれは大田切川かなぁ・・・などオットがぶつぶつ言うのを「そうなんだ~?」と聞き流す私(よくワカラン・・・)。



よーく見ると、所々にベージュ色の畑が。あれはおそらく麦畑ですね。
買い物に行く時なんか道路脇の麦がふわふわと揺れて本当にきれいなんです。
麦秋ですな~~~。

さてさて、山頂には先客さんがいたことだし私たちはどこでお昼にしようかな。
とキョロキョロしていたら、左側に少し下っていくような道が。
先へ行ってみると・・・



あらら、ちょうどいい東屋じゃありませんか~。



しかもその向こうにはこれまた絶景\(^^)/



手前の山が戸倉山でその向こうが陣馬形山かな。とオットはまたぶつぶつ。へえ~。
さてお腹も空いたことだしお昼ごはんにしよう。



今回は久々にホットサンドメーカーを持ってきました(なんだか年季が入っているな…)。
それと、ここへ来る道中にツ〇ヤで購入した食材たち。
あとは去年の山用に買ったソースとタルタルの残り。



ホットサンドには作り方なんていうものはなくて、ただただ好きな具をはさむだけ。



ハムカツ、キャベツ、ソース、タルタル、スライスチーズ。
最後にパンをもう一枚重ねたら・・・



焼くだけ。風があまりに強かったので周りに色々風よけを置きつつ。
数分待ったらひっくり返して裏側も焼き・・・



完成!\(^^)/



「ウマっ!なんだこれウマっ!!」

なんだか絵面が地味だけど、ハムカツチーズタルタルなんてウマくないわけがない('ω')
そして外側のパンがものすごくカリッカリ、サックサク。
ホットサンドはこれまでも何度か作っているはずだけど、久々に食べると「こんなに美味しかったっけ?」と思ってしまう。



そしてもう一枚。


ぜいたくにもポテサラハムカツチーズサンドにしました。
うまーーーーーーー。この世の極楽!!



ホットサンドだけでも結構なボリュームだったけど、おやつもありますよ。
お客様からいただいたじゃがポックル(私が大好きなヤツ)と、オット母さんが送ってくれたちんすこう。
こうして並べて気付いたけど、日本南北対決(対決は変か)になりました。ウフフ。
美味しくいただきました~ありがとうございます♪



そうだ、オット母さんといえば。
私たちがお昼を食べているあいだ、頭上ではずっとヒメハルゼミが鳴いていて思わずオット母さんを思い出していました。
なぜかというと・・・遡ること15年前、オット母さんが書いたとある旅のメモに

ハルゼミ ミョーーー   ヒメハルゼミ ミョーキン

という文字があったのです。ミョーキン・・・ミョーキン!?
当時はそれがものすごく面白くて笑っていたのですが、実際山で聞いてみると
「確かにミョーキンとしか聴こえない・・・!!」
そんなミョーキンが、もとい、ヒメハルゼミが、私たちの頭上でずっとにぎやかに鳴いていました。
そういえばツクツクホウシのような鳴き方をしている鳥もいたなぁ・・・あれは何の鳥だったのかな。



さてさて、お腹もいっぱいになり大満足なのでそろそろ下山!
その前に、山頂の裏側もちらりと見ていきましょう。
奥宮の裏手には駐車場とお手洗いがありました。
それと東屋があった方には避難小屋も。



木々の向こうには南アルプスの山々も。仙丈ヶ岳



鋸岳もちらり。



そうそう、山頂にはこんな古い石碑も。
実際山で見た時は「〇〇って読めるね」なんて話していたのですが写真で見返すとよくワカラン・・・!
確かどれかには国常立と書いてあった記憶。
オットと「くにとこたちって神様がいたよね?一番最初の神様だっけ?」なんて話していました。
帰宅後改めて調べてみると↓↓

国常立尊(読み)クニノトコタチノミコト
日本神話の神。「日本書紀」では、天地開闢(かいびゃく)のときあらゆる神に先立って現れた第一神。国土生成の中心的神とされる。
古事記」では、国常立神の名で、第6番目に現れた神。国底立尊(くにのそこたちのみこと)。



あ、こちらはまた覚順さんの碑ですね。
今日はお邪魔しました。また遊びにきます。



山頂でのんびりされていた先客さんにも一言だけご挨拶しつつ、下山開始。



そういえば山頂よりやや下にひとつ分岐がありました。



南福地というと富県の方に下りていく道のようです。
この道はどのくらい使われているのかな・・・。



緑の中、やわらかな光を浴びながらザクザクと下っていきます。
キケンなところはないけどやや急登気味なので足元にはお気を付けて・・・。



コアジサイがたくさんありました。可愛いなぁ。
もう少し季節が進んだらにぎやかになりますね。



さあ、あっという間に神社まで下りてきました。
登りのときに見かけて気になっていたこの剣。由来はわからないけどカッコイイな。



ここまで来たら駐車場まではもうすぐ。
星のようなカエデの新緑を見上げつつ・・・



美しい松並木にまたも見惚れつつ・・・歩いていきます。

そして無事下山!お疲れ様でした~。
お参りなど途中で立ち止まった時間を含めても往復1時間40分ほど。
山頂で1時間休憩を取ったとしても3時間もあれば登ってこられます。
景色も素晴らしいし、誰か誘ってハイキングを楽しむにはちょうどいいかもなぁ。
(とはいえまだ大人数での集まりは注意が必要ですね)



駐車場を出て麓へ向かう道中、鳥居の脇を通ります。
この佇まい、なんだかいいですね。
諸星大二郎の大鳥居の町を思い出してしまうわ。
(あれは鳥居を建てた町の人の思惑がよろしくなかったけども)


〇おまけ〇


飲食店のブログに汚いもの載せてスミマセン(;´Д`)
山に行ったということは、久々に靴洗い&靴磨きができる~。
(昨年、靴を磨く度にウホウホ喜んでいた私であります)



オットの靴は10年目か・・・11年目か??
ソールは一度張り替えたけどまだまだ大丈夫そう。
私のはまだ買い替えて3年目か。できればあと10年は履きたいな。


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